出版社内容情報
日本人は自律していないという評価は本当か。そもそも自律した個人とは近代の幻想にすぎないのか。戦後啓蒙の苦闘を糸口に個人主義のアクチュアルな意義を問う。
内容説明
今日、自らの責任において従うべきルールを選びとり、行動するよう促す圧力は増すばかりだ。だが、そもそも「自律」を他人に強制するなんて可能だろうか。また、日本人が個人として自律していないとする評価は正当なのか。「個人主義」は近代の幻想にすぎないのか。本書では、「個人の自律」を切実な課題とした大塚久雄ら戦後啓蒙の知的遺産を手がかりに、こうしたアクチュアルな難問を考え抜く。社会経済史、ポスト近代思想、認知科学などの成果を縦横に使いこなす刺激的論考。
目次
第1章 自律の時代(アクチュアルな問題としての「自律」;構造改革政策 ほか)
第2章 自律するということ(自律とはなにか;自律は可能か;自律を語ることに意義はあるか)
第3章 自律のメカニズム(啓蒙はいかに成るか;啓蒙は必要か;啓蒙を語ることに意義はあるか)
第4章 自律の先にあるもの(社会的関心はいかに生まれるか;自律は社会的関心をもたらすか;社会的関心を語ることに意義はあるか)
著者等紹介
小田中直樹[オダナカナオキ]
1963年生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学院経済学研究科単位取得退学。博士(経済学、東京大学)。東北大学大学院経済学研究科教授。専攻はフランス社会経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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