内容説明
「よく生きる」。これは、時と所を問わず、人間にとって究極の問いである。人は強くて、同時に弱くなければならない。人は強くなければ自分の存在を守れない。しかし、それは動物としての生存の維持である。人は、弱くなったとき、他者の心を理解し、他者と真の交わりに入り、存在の根源に帰入する。それが人の幸せである。古今東西の哲学、宗教、文学を通して、人間のこの真実を明らかにする。
目次
第1章 幸福(生きる;幸福とはなにか;ソクラテスにおける「生」と「生のかなた」)
第2章 他者(孤独の突破;人間の高さ)
第3章 神(ギリシア人の神;ソクラテスの神;妙高人と絶対他力;他者を求める神;神の高さと低さ)
第4章 社会(市民の概念と人間の平等;デモクラシーの基礎と未来;現代の政治哲学)
著者等紹介
岩田靖夫[イワタヤスオ]
1932年東京生まれ。1961年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。その後、北海道大学助教授、東北大学教授、聖心女子大学教授を経て、仙台白百合女子大学教授・東北大学名誉教授。文化功労者。古代ギリシア哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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