ちくま新書<br> DNAから見た日本人

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ちくま新書
DNAから見た日本人

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  • サイズ 新書判/ページ数 215,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480062253
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C0245

出版社内容情報

DNA分析を中心とする近年の分子生物学の研究は、過去の人類の様子も明らかにしつつある。意外な事実を明らかにし、日本人の起源の謎に迫る。

内容説明

人類の祖先と考えられているラミダス猿人は、約六〇〇万年前にアフリカ大陸に現われた。その後、アウストラロピテクスやホモ・エレクトスなどの進化段階を経て、現代人とあまり変わらない顔つきの人類が地球上に広く進出するようになったのは、二〇万年ほど前である。現代人の遺伝子を調べれば、過去に人類が拡散した様子が、ある程度は復元できる。こうして遺伝子DNAの分析を中心とする近年の分子人類学の研究は、次々に意外な事実を明らかにしつつある。東アジアの、海に隔てられた一角を占める“日本列島人”の起源の謎に迫る。

目次

第1章 進化するDNA
第2章 遺伝子でつながる地球上の人々
第3章 アフリカから追い出される
第4章 日本列島に移り住んだ人々
第5章 古代DNA
第6章 骨の形から見た日本列島人
第7章 世界における日本語の位置
第8章 DNAの個人差がもたらす遺伝的な違い
第9章 「日本人」が消えるとき

著者等紹介

斎藤成也[サイトウナルヤ]
1957年福井県生まれ。東京大学理学部生物学科人類学課程卒業。米国テキサス大学ヒューストン校大学院修了(Ph.D.)。東京大学理学部助手などを経て、国立遺伝学研究所教授。総合研究大学院大学教授も兼ねる。04年木原記念財団学術賞を受賞。専攻は人類進化学、ゲノム進化学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

樋口佳之

23
アイヌ人では色覚異常の遺伝子頻度がきわめて低い/採集狩猟の生活では、獲物や果実を、色の違いで遠くからも発見できる能力が重要なので、色覚異常遺伝子は淘汰されるが、一万年ほど前に農耕牧畜が始まると、その淘汰圧が弱まり、不等交叉という突然変異がくり返し生じているので、中立進化により、色覚変異遺伝子の頻度が高まって来たと考えられている。/人間の活動自体が人間の進化に影響を与えるのですね。/二〇〇四年には、日本民族学会が日本文化人類学会に名称変更した。文字通り「民族よ、さらば」である。/善きこと2018/08/13

びっぐすとん

4
108円本。ちょっと出だしは難しくて頭に入ってこなかった。遺伝子型の鑑定も様々な方法で検証されており、尚且つ従来の人類学的分類や言語学的な考証もあり、興味深かった。日本人&日本語は縄文時代以前に祖先となるグループから分かれて、時折違うグループとの接触をもちながら現在に至ったらしい。現在は日本に限らず世界中、人の交流がすさまじいので民族ごとのDNAの違いが少なくなり、未来的には人種や民族という分け方は難しくなるらしい。独自の文化の継承は大事だが、民族紛争に明け暮れる人類には望ましいことではないだろうか。2016/08/02

ととむ

3
遺伝的に中立ってそゆことかー。近縁図ってどうやってつくんだろ。なかなかおもしろかった。しかしこーゆー本は必ず知人自慢が入るの何なんだ。様式美なんか?2014/06/30

pochi_kuma

3
DNAに限らず、これまでの知見や研究を総論的にまとめた本。もう一歩深い本へ進む前にはちょうどいい基礎編のように感じました。2013/12/17

いちはじめ

3
日本人のルーツを探る試み。なのだけど、DNAから判ること以外も多く書かれているので、タイトルは誇大かなぁ。内容もいまひとつすっきりしない。2005/03/14

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