内容説明
相対性理論と量子力学の大発見を端緒とする現代物理学の展開は、にわかには信じ難い事実を明らかにした。われわれが世界を考えるときの素朴な前提―確固たる手ざわりをもった無数の物質により、この世界は形づくられている―が、きわめて不確かな「モノの見方」であるというのだ!では、最前線の物理学理論から導かれる、森羅万象の「リアル」なあり様とは、いかなるものなのか?その驚くべき世界像を、数式を用いることなく平明な語り口で説き明かす。
目次
第1章 思索としての物理学(思索としての物理学;ニュートンの世界観はモノ的だった ほか)
第2章 SF的世界観への前哨(科学の歴史は実在論と実証論のせめぎ合いだった;天才たちと秀才たちの系譜 ほか)
第3章 ピカソと相対性理論(ピカソと相対性理論;時空の変換方程式 ほか)
第4章 量子は踊る(あえて実在論的に量子論を理解してみる(ボーム流の解釈)
(あらためて)量子とは何だろう ほか)
『事象の地平線』
第5章 世界はループからできている(これまでのまとめ;時間と空間というモノ ほか)
著者等紹介
竹内薫[タケウチカオル]
1960年生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。マギール大学大学院博士課程修了。Ph.D.(高エネルギー物理学専攻)。科学ライターとして多数の著書をものする一方、「湯川薫」の筆名でミステリー作家としても活躍する
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