内容説明
近代国家日本は、いつ何のために、創られたのか。「新しい歴史教科書をつくる会」、自衛隊の海外派兵、テポドンや国際テロの脅威…。否応もなくナショナリズムを自覚せざるをえない時代状況の中にある我々が、もっとも根源的なところから問題を捉えなおすために、日本ナショナリズムの起源と諸相を十冊のテキストを手がかりとして網羅。「思想史」をいまここで使える道具箱へと変貌させる野心作。
目次
序章 近代と伝統―日本ナショナリズムとは何か
第1章 この人を見よ!―ナショナリストの肖像 石光真清『城下の人』『曠野の花』『望郷の歌』『誰のために』
第2章 隠岐コミューンに始まる―郷土のナショナリズム 橋川文三『ナショナリズム』
第3章 ここはお国を何百里―友情のナショナリズム 金田一春彦ほか『日本の唱歌』
第4章 ああ、日本のどこかに―郷土のナショナリズム 志賀重昂『日本風景論』
第5章 もののふとたおやめのあいだ―文化のナショナリズム 三宅雪嶺・芳賀矢一『日本人論』
第6章 民族独立行動隊、前へ!―革命のナショナリズム 小熊英二『“民主”と“愛国”』
第7章 少年よ、国家を抱け―男気のナショナリズム 本宮ひろ志『男一匹ガキ大将』
第8章 近代というプロジェクトX―歴史のナショナリズム 司馬遼太郎『坂の上の雲』
第9章 カイシャ・アズ・ナンバーワン―社会のナショナリズム 村上泰亮ほか『文明としてのイエ社会』
第10章 普通の国となるとき、それは今?―軍備のナショナリズム 小沢一郎『日本改造計画』
終章 日本ナショナリズムの現在―『戦争論』以後
著者等紹介
浅羽通明[アサバミチアキ]
1959年神奈川県生まれ。早稲田大学法学部卒業。みえない大学本舗主宰。早稲田大学・法政大学講師
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