ちくま新書<br> 戦争報道

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ちくま新書
戦争報道

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480059871
  • NDC分類 070.2
  • Cコード C0200

内容説明

ジャーナリズムは、戦場の悲惨を世に訴える一方で、ときに率先して好戦論を喚起し、戦火に油を注ぐような役割も担ってきた。このような奇妙に歪んだ構図が生まれるのはなぜか?本書は、第二次世界大戦からベトナム戦争、そして9・11にいたる戦争報道のあゆみを、文学・映画からインターネットにまで射程を広げて丹念にたどることで、ジャーナリズムと戦争との危うい関係を浮き彫りにし、根底より問いなおす。

目次

第1章 第二次世界大戦中の戦争報道(同盟通信社―ナショナル・ニュース・エージェンシーを目指して;BBC時代のジョージ・オーウェル―『紅茶を受け皿で』の背景)
第2章 ベトナム戦争の報道(ジャーナリズムと文学―ハルバースタム・岡村昭彦・開高健;ジャーナリズムと映画―『地獄の黙示録』という戦争報道)
第3章 湾岸危機以後の戦争報道(「報道と宣伝」再論―PR会社の台頭;戦争報道とインターネット―信頼の失墜;ビデオ・ジャーナリストの挑戦―今ある戦争報道の先へ)

著者等紹介

武田徹[タケダトオル]
1958年生まれ。ジャーナリスト・評論家。国際基督教大学教養学部を経て、同大学院研究科博士課程修了。メディアと社会の相関領域を主な執筆対象とする
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おらひらお

3
2003年初版。第二次世界大戦から今日までの戦争と報道の関係の変遷を見たもの。ジャーナリズムのあり方が大きく変わっていく様がわかりやすい。また、パッケージされたネタの怖さも確認。確かに湾岸戦争時、軍事施設にきちんとミサイルが当たっていたのですが、そのようなミサイルは全体の数パーセント程度だったそうです。手元に置く必要がある一冊。2011/04/24

kgbu

2
戦争報道は筆者にとってはコンプレックスのある分野だったという。ジャーナリズムが戦争に直面したとき、その本性が拡大されてしまう、その現象についてさまざまな例で掘り下げて行くうちに、幾多の戦争を経て巨大化、PRシステム化していったメディアの前に、ジャーナリズムがどうあるべきか、筆者はやや途方に暮れたのではなかろうか。インターネットは情報の濁流をさらに強化するようになり、今後の「ジャーナリズム<ー>信頼の網の目の再生」についてはかなり厳しそうだ。でも、見通しは厳しいと正直に結んだことを評価したい。2014/03/18

脳疣沼

1
ジャーナリストを見直した1冊。東日本大震災ではしゃいでいるジャーナリスト、紛争地帯に行って、なにか他の人よりも偉くなったと勘違いしているかのようなジャーナリスト、そんな低レベルな人達ばかりではないのだなあと。2016/06/23

dl

1
「戦争報道」はジャーナリズムを自分の立ち位置を再認識させるものである。と作者の意見に賛成する。前はあまり戦争報道について知らなかったが、この本はいい入門書でとても読みやすかったと思う。2016/02/23

スズツキ

1
戦時におけるマスメディアの在り方とは何か。その深淵に迫る好著。ジャーナリストよりもそこから離れた人物の方が物事を正しく分析出来ていた例があるというのは、面白い指摘である。2015/09/05

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