内容説明
日本のミステリは一八八九年に始まった。明智小五郎の名前の由来とは。三毛猫ホームズは一作限りの設定だった…岡本綺堂、野村胡堂から江戸川乱歩、松本清張と続き、赤川次郎、高村薫に及ぶ探偵小説にまつわる意外な事実を、主人公別に説き明かした名探偵クロニクル。すぐに役立つ読書案内と、詳細な著者紹介を付す。
目次
三河町の半七―西欧的知性が生んだ江戸人
明智小五郎―名探偵は三度生れ変る
銭形平次―知らぬ者のない人気者
帆村荘六―珍無類の科学探偵
人形佐七―ホームドラマ的一家の親分
顎十郎―偉大なアゴが謎を解く
智恵の一太郎―もう一人の小林少年探偵団長
金田一耕助―遺伝する才能
加賀美捜査一課長―ビッグネーム探偵に挟まれて
神津恭介―完全無欠の天才〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有理数
12
二十年前の名探偵辞典。岡本綺堂から高村薫まで、ミステリ史を彩る様々な名探偵たちを紹介。名探偵がすっきりまとめてあり、代表作などもきちんとあるので楽しく読めました。とはいえ、可もなく不可もなくというか、面白いんですけれども深くはないので、こういう探偵もいるのか読んでみようというような気持ちで読むといいのかなあと思いました。平成の名探偵の少なさが逆に新鮮!なかなか時代を感じる一冊でした。2014/07/10
kyomu_bot
1
ちょっと昔の本なので情報が古いのもあるけど、結構な数の名探偵が紹介されててふむふむと読んだ。全然知らない探偵とかも沢山いて面白そうだなと思ったやつは読んでみようかなとなった。2021/11/24
A・T
0
1995年発行の名探偵クロニクル。読んでいくと、明智小五郎とか金田一耕助、御手洗潔にはわくわくするものの、トラベルミステリ系やハードボイルド系には心ときめかない自分がいるのを発見し、自らの読書傾向をはかるのにもよいですね。名探偵は奇人・変人のオンパレードであり、そのような性格類型が名探偵だと決め込んでいる僕にとっては、あまりに現実に地続きの人物ではつまらない。当時では新しかった山口雅也や宮部みゆき、東野圭吾は高校生自分によく読んでいたので懐かしかった。これを読んで自分のミステリ歴を回顧できてよかった。2017/10/28
二分五厘
0
1999.7.15
tomnoradio
0
明智小五郎から三毛猫ホームズまでかなりの数の日本の名探偵が網羅されている。著者がミステリーマニアなだけあって見解がおもしろい。ミステリー好きにはオススメ2010/08/13