ちくま文庫
科学と非科学の間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 280p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480037534
  • NDC分類 147
  • Cコード C0111

内容説明

21世紀をむかえたいま、再び多くの人の興味をひきつけるオカルト現象。UFO目撃談、心霊体験、超能力、謎の古代巨大建造物、占い…。これら、ほとんど批判されることなく社会にジワジワ広がっていく神秘主義の実態を詳細に検証。不思議現象の問題点を探り、その克服方法や科学と教育の果たすべき役割について考える。

目次

1章 二つの命題
2章 占いと迷信
3章 霊のこと
4章 不思議現象を考える
5章 宗教と科学
6章 科学と非科学の間
7章 「超常現象志向」の蔓延の原因と教育の役割

著者等紹介

安斎育郎[アンザイイクロウ]
1940年東京生まれ。東京大学工学部原子力工学科卒業。工学博士。立命館大学国際関係学部教授。国際平和ミュージアム館長。「超自然現象」を科学的・批判的に究明する「ジャパン・スケプティクス」会長。日本平和学会理事。日本シミュレーション・アンド・ゲーミング学会監査。原爆忌全国俳句大会実行委員長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

るすみら

14
目新しい部分は無いが、オカルト信奉をていねいに批判した本。オカルト全否定というのではなく、柔軟性を持ち検証しようとする姿勢に好感が持てる。7章「超常現象志向」の蔓延の原因と教育の役割、は、細やかな目配りも感じさせる。しかし引用されているアンケートは標本が少なすぎ、意味をなしていないのが残念。私自身は非科学的なモノが好きだが、非科学モノは場合によって、とんでも無いトコに着地する危うさがあるのが気がかり。科学的なものの見方を、ゆっくり丁寧に伝えてゆく本がもっと増えればいいなあ、と願うのです。2009/07/08

猫丸

12
科学者が頭が良いとは限らないので、オカルトと対峙するときに「そういう話じゃないんだけど」という方向にずれていく場合もある。分野にもよるし。ただ、数物系なんかだとオカルト勢の奇想が退屈に見えるほどエキサイティングでマッドなことを考えていることがあるから、気をつけた方がよい。そういえば科学者はたくさんいるけど、非科学者は存在しないよね。これからアツいかもしれない、非科学者。ちょっと聞くと幾何学者に聞こえるが、そんなに甘くないのだ。なにしろ非科学的なことしか言ってはいけない。これは難しいですよ。2022/08/20

ゆきりん

3
東大の入試問題にも出題された名著。 オカルトと科学の付き合い方を丁寧に説明した真面目な本。 私も占いとかやるけど自分を客観的に見られるとてもいいツールだし楽しんでやる分には問題ないと思う。 それに囚われて人生が左右されたり、人を傷つけるレベルになると色々弊害が出てくるのではないかな。2020/08/26

mittsko

3
昨今は反核平和学で有名になった安西先生、ほんの少し前までは何より、疑似科学、オカルトへの批判的コメンテータとして名をはせていた。数ある批判書のうち、本書は最近のもののひとつ。先生の立場は「不思議」や「宗教」の全面否定では決してない!「科学的命題」と「価値的命題」を区別する、ただこのことだけをくり返し説く。その単純明快さは、250年前のD・ヒュームが案出した自然/啓示の二分法とそっくり。ただし、キリスト教の権力と権威のような、圧倒的他者はもはやいない。呼びかけの対象は、科学技術の時代に生きる一般の人びとだ。2017/11/28

いちはじめ

3
何故それが科学的に変か個別に具体的に論破するよりも、科学的な思考とは何かというそっち方面の話が多いかな。2002/08/13

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