ちくま文庫<br> 決定版ルポライター事始

ちくま文庫
決定版ルポライター事始

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480034748
  • NDC分類 070.16
  • Cコード C0195

内容説明

美空ひばり、大杉栄、ビートルズ、チャンバラ映画…。芸能を愛し革命を夢見て、花のような文章を残した竹中労。“トップ屋”とさげすまれながらも、えんぴつ一本を武器としたルポライター稼業。陋巷市井に沈潜し、アジア・アラブ・中南米へと飛翔した竹中労が過激なまでに自由であった自らの半生と行動の論理を記した名著、待望の文庫化。

目次

1 ピラニアよ、群れるな!(ルポライターの履歴書;マーク・ゲインと『籠の鳥』 ほか)
2 わが名は、ゴースト・ライター(言論暴力とは何か?;刑法改正と“自由な言論”)
3 ストリート・ジャーナリズムの黄昏(エロチシズムと赤旗と…;『週刊明星』の研究 ほか)
INTERLUDE 実戦ルポライター入門(テーマをきめる;プロットを組む(構成) ほか)
4 「探険」への旅立ち…(敗戦三文オペラ―浅草慕情;上野駅・地下道無惨 ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ikuto Nagura

6
言論の自由ではなく自由な言論。個人としていかなる権力にも縛られない自由を、目指すのではなく、ただただ実践していく姿勢とその仕事に畏敬の念と羨望を覚えずにはいられない。「<言論><暴力>を対立する概念として規定するところから、文弱の思想が生まれ、戦後擬制の民主主義の迷妄は発する。言論は暴力であり、武闘と文闘とは権力を撃つ双つの矛であるという認識を私たちは持たなくてはならない」と、窮民革命のために筆を執って蜂起する。その戦法がゲリラ戦とならざるを得ないのは、大衆が権力に飼い慣らされ、奮い起たない現実ゆえにか。2016/06/13

半木 糺

6
「よろず評判屋」を名乗っていた竹中労のルポタージュ。群れず、驕らず、常に最下層の人間の視点に立って世間を斬る姿勢が見て取れる。そこには、日本の自称「ジャーナリスト」自称「リベラル」の驕り高ぶった態度など微塵もない。己を卑小な存在と認めた上で、えんぴつ一本を武器に世の中に食ってかかるその姿。まさに「花」である。私は存命中の著者の姿を知らないが、本書の力強い文章を読んで、竹中労はまぎれもない「ほんまもん」であると感じられた。2014/07/18

とおる

3
あたりまえですが、筆力相当高いっす。2010/07/21

ishii.mg

2
竹中労は情熱が燃え尽きぬまま死んだ。戦後の浅草、上野、横浜などのホントに物情騒然、人の生き死にを目の当たりにする生活を経てルポライターとなる。すさまじい反権力の思想と実践、窮民、窮女への共感慈愛に満ちたまなざし。この人の省略無しの評伝をだれか書かないか。2019/12/19

gibbelin

2
ちょっと…だいぶ。この版も旧くなってきたんではないかな2012/01/14

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