出版社内容情報
文学と生涯とが深く結びついていた賢治にとって書簡は大きな意味を持つ。実生活、文学観、作品の発想などを示す貴重な五百通。
【解説: 天沢退二郎 】
宮沢賢治の実像を伝える書簡500通。文学観や作品の発想を示すもの、実生活や交友関係を伝えるものなどを多数収録。
内容説明
宮沢賢治の実像を伝える書簡500通。文学観や作品の発想を示すもの、実生活や交友関係を伝えるものなどを多数収録。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
67
明治43年から昭和8年までの23年分の手紙がおさめられています。数々の手紙から賢治は相当筆まめであったのではないかと予想されました。2020/06/05
優希
47
賢治は折々手紙を書いていたのですね。相当の筆まめだと伺えます。2022/08/17
❁Lei❁
22
表現や言い回しに文学的情趣が滲み出ていて、特に賢治の場合は切実な宗教観も記されており、膨大でしたが読んでいて楽しかったです。友人の保阪嘉内あて書簡は読み応え抜群で、中でも「かなしみはちからに、欲りはいつくしみに、いかりは智慧にみちびかるべし。」という文章が心に響きました。また食べられる魚の気持ちを想像している手紙も面白く、食べ物を粗末にしてはいけないなあと反省したり。時を経ても人の琴線に響くものを残した賢治は偉大だとつくづく感じます。2022/10/05
aizum
1
保阪嘉内への手紙がぱったり止んだあたりで切なくなった2010/08/05
nekotennperu
0
「サンタクロースからの手紙」を読んでいたら、つい思い出してしまったので・・。 宮澤賢治の書いた手紙や葉書を収めた全集9をパラパラと眺めています。 父とのやり取り、友人知人とのやり取り、親戚や頼まれごとをした時の連絡、妹や母とのやり取り。 全部それぞれに文体が変わっていて、手紙というものは本当に個人的な対話だな、と思う。 父への手紙だけは候文で書かれていることで、その時代の公的文書を書く心構えで父に手紙を送っていたのだろうな、ということや、彼の世話好きの一面が見えてくる書簡集でした。