ちくま文庫<br> からだの見方

ちくま文庫
からだの見方

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480029126
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0147

内容説明

ネコもネズミもゾウも、おおむねヒトと同じようなからだを持っている。それはなぜか。発生の課程で、精巣は降下し外へ出る。ならば、ヒトのからだの原形は、女なのか。眼は眼を見ることができるのか。脳が脳を考えて、なにがわかるのか。ヒトの脳の中から、自らのからだを含めた「自然」の実在感が失われつつある現代に、モノとヒトとを見つめながら、独創的な思考を展開する著者の記念碑的エッセイ集。サントリー学芸賞受賞。

目次

1(女のかたち・男のかたち;耳はいかにして耳となったか;意識化されにくい感覚 ほか)
2(脳とこころの並行関係;医学における「知」;医学は科学か ほか)
3(色気の論理;メスの刃先;骨のある風景 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハチ

7
ほんとに久しぶりに読んだ。爆笑した箇所が2、3あった。不思議と気分が楽になった。あまりにニヒルでスモーキーな箇所が4、5あった。養老さんはヒト嫌いと自嘲されながら誰よりもヒトへの愛が深くて海のようだ🏖2019/05/20

ひばりん

6
サントリー学芸賞受賞作。バカの壁のイメージが強い著者ですが、本書を読むと、養老さんの「解剖学的視座」というものが、フーコーやポパー、ダーウィニズムとの正確な対比で構想され、周到に方法論化された人間学批判の知であることがわかります。反現象学的かつ臨床医学批判的という点でフーコーと近いものの、言説の内破ではなく、他生物との比較によって外から人間学を批判するのが独創的。ポパーの反証主義に共感しつつ、そこに潜むダーウィン主義を退けた目的論なき実証科学。自然体のヒューマニズムが屋台骨。ユーモアも爆発する傑作でした。2020/12/24

ゆるるん

5
養老孟司さんの解剖学入門書です。教科書や現代文の試験問題を読んでいるような気分になりました。とにかく、文章がいちいち小難しかったです。前半の解剖学的な話は、養老さん的には簡単に書いているのだと思いますが、一般人が読むにはちょっと難しかった気がします。後半は解剖学者の実状のような話で興味持てました。2014/07/06

hibimoriSitaro

2
再読。1994年12月初版の1998年9月9刷。読者の学力を高く見つもっているふうであり,養老さんがアクセルをふかせ気味に踏んでるように見える。I章が好き(ついて行きやすい)。2022/11/24

bittersweet symphony

1
94年のちくま文庫初版本を未読本棚から。この手のエッセイの寄せ集めは初出の時期や媒体の情報が本来必須なのではなかろうか。それがないからテーマ的にも比較的疎遠なものが後半にある程度の分量で混じっているのが読んでみなけりゃわからない、というようなことになる。2020/12/29

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