ちくま文庫<br> 川三部作 泥の河・螢川・道頓堀川

個数:

ちくま文庫
川三部作 泥の河・螢川・道頓堀川

  • ウェブストアに5冊在庫がございます。(2024年05月15日 14時28分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 403p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480020338
  • NDC分類 913.6

内容説明

よどんだ水に浮ぶ舟べりから少年は何を見たのか?幼い眼でとらえた人の世のはかなさを描く、処女作「泥の河」。北陸・富山に舞う幾万の螢を背景に、出会い、別れ、そして愛を濃密な情感と哀切な叙情にこめてとらえた「螢川」。ネオン彩る都会の一隅にくりひろげる父と子の愛憎劇を軸に、男たち女たちの人情の機微をからめた「道頓堀川」。川を背景に独自の抒情を創出した宮本文学の原点三部作。

著者等紹介

宮本輝[ミヤモトテル]
1947年、神戸市に生れる。追手門学院文学部卒業。1977年「泥の河」で第13回太宰治賞受賞。1978年第78回芥川賞を「螢川」で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

89
「泥の河」と「蛍川」は、少なくとも再読。特に「蛍川」は、郷里である富山市のそれなりに土地勘のある場所が舞台なので、親近感を持って読んだ。今回、仕事の合間に読んだが、実に味わい深いと再認識。「道頓堀川」は初読なのだが、派手な展開はないことはないのだが、それが本筋ではない。あくまで泥臭いまでの等身大の目線で描かれている。これらの作品群に描かれているのは、嘗てあった戦後間もない時期の(焼け跡闇市時代よりはあとか)帰らざる、古臭い表現をすればセピア色の世界とでも云うべきか。2022/06/13

おか

41
読友さんのお陰で 良い作品を読ませて頂きました。決して綺麗ではなく よごれや匂いを漂わせる三つの川の畔の人々の生活が フィクションではなく 物凄い勢いで現実として心に馴染んで行く。まるで全員が自分であるかの様な気にさえなる。自分とは全く関わりのない世界なのに、、、多分それは宮本さんのとても易しい文体だからであろう。「本当に判っていれば、どんな難しいことでも簡単に表現出来る」と後書きに書いてあるように それが全てだと思う。良い作家さんを又一人知りました。文中の中の詩「船に乗って行く→続2017/01/25

syota

33
宮本輝初読み。『泥の河』は、戦争の痛手がまだ残る貧しかった日本を、小さな子供の目線で見つめている。そこにあるのは日常の中に突然訪れる死、どん底に墜ちても生きなければならない切なさ、哀しさ、そして避けようのない別れ。人生の無常が小さな体を吹き抜けていく。一方で『蛍川』は、中学生たちの初々しさと不器用さ、まっすぐさが新鮮で、父や友の死という哀しみだけでなく、未来への希望も感じさせてくれる。ラストの蛍の大乱舞が、間近に迫った蛍たちの死と、産卵による新たな生命の誕生の両方を感じさせるように。2017/06/23

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

32
時代は戦後の復興期。【川】をモチーフにした三篇の小説。欠けている部分を抱えた人々が、足りないカケラを探し求め川のように流れ過ぎていきます。【泥の河】淡い友情と性の芽生え。自分の感情を持て余す少年。【蛍川】子供を捨てても夫と別れたかった女。妻を捨てても父親になりたかった男。そんな両親から生を受けた竜夫。友が死に、父が逝った夏の一日。蛍の大群を前に、一つの季節が終わったことを知る。【道頓堀川】復興期のギラギラした熱が冷め、篭った余熱が漂い蜃気楼のような空気が満ちている。喫茶店「リバー」を真ん中に行き交う人々。2014/06/14

reo

31
先日著者氏の、父親・その妻・ふたりの一粒種伸仁三人の二十年にわたる人生を描いた大河小説「流転の海」九部作を読み終えたばかりなので、この短編「泥の河」「蛍川」「道頓堀川」それぞれが、将来「流転の海」の大作をものにするための習作なのがよくわかる。まだ「流転の海」を読んでない方は、是非読むことをお勧めする。こんな面白い小説にはなかなか出会えません。2022/03/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/498297
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。