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筑摩選書
最後の吉本隆明

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  • サイズ B6判/ページ数 366p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480015198
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0395

出版社内容情報

「戦後最大の思想家」「思想界の巨人」と冠される吉本隆明。その吉本がこだわった「最後の親鸞」の思考に倣い、「最後の吉本隆明」の思想の本質を追究する。

内容説明

戦後最大の思想家と冠される吉本隆明は、何をもって「最大」とされるのだろう。本書は、吉本自身がこだわった「最後の親鸞」という考えに倣い、吉本思想の本質を「最後の吉本隆明」としてとり出す。けっして大御所にも権威にもならず、市井のなかで思索しつづけた一個の存在が、思想を生き抜くことは可能かという難問に、身をもって可能である、ということを示した、稀有な人間の姿を描く。

目次

第1章 吉本隆明という稀有
第2章 人生の辛酸と不屈
第3章 「事件」としての恋
第4章 無敵の論争、背後の含羞
第5章 独力独学による“知”の極北
第6章 片言隻句としての思想
第7章 「世界認識」×「大衆の原像」=吉本思想
第8章 一条の光射しこむ還り道
第9章 最後の吉本隆明

著者等紹介

勢古浩爾[セココウジ]
1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社勤務ののち執筆活動に専念。市井の一般人が生きてゆくなかで、運命に翻弄されながらも自身の意志を垂直に立て、何度でも人生は立てなおすことができると思考し、静かに表現し続けている。1988年、第7回毎日21世紀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

2
実に誠がこもった本です。勢古と吉本みたいな思想、ではなく言葉と人の理解と不理解の縁がつながる関係が、どれほど稀有で理想的か若いぼくにはまだ言葉にはできません。ただ、思想三部作を理解できないとはっきり言い、その人間的な魅力、人生への本気さだけに震え、理解しようと試み自分を作ろうとしてきた軌跡が伺える点で、他のどんな思想家論よりも理想的なあり方を示しているのは間違いないでしょう。綺麗でも鋭くもありませんが、鈍刀のような本です。そして、鈍刀の方がよく切れるものです2011/06/09

yoyogi kazuo

1
生活思想家としての吉本隆明に着目した、というよりその部分だけに共感したといってもいい著者による体感的吉本隆明論。冒頭の吉本の著書との出会いを〈事件〉と呼ぶ自分語りから引き付けられ、一気に読んだ。最後のほうはややわかりにくいところもあるが、吉本の生涯を丁寧に辿り、代表三部作を「わからない」と言い切るなどの語り口が魅力的で読ませる。こういう入門書が読みたかった。2022/03/27

不動 明

1
勢古さんが吉本さんに心酔している様に私は勢古さんに興味といおうか勢古浩爾という名を目に付けるとつい買ってしまう自分がいる。(もう7〜8年位前から)そして勢古さんが吉本さんの思想の根幹に親鸞を観た様に私は勢古さんの思想のバックボーンに吉本隆明を観た、という感想です。そして勢古さんが吉本さんを見に講演会に行かれた様に私もいつか勢古浩爾さんを見てみたいと思ってます。でも勢古さんは講演会など一生やらない、と思っていると思います。2011/05/15

kaede

1
筆者の思い入れが強すぎる文章にちょっと引いてしまうところもあるけれど、吉本隆明という稀有な思想家の凄さが伝わってくる本でした。2011/04/17

毒ドーナツを食べたいな

0
上質な吉本隆明ファンブックといったところか。◇再読したい。2013/10/02

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