筑摩叢書<br> 萩原朔太郎『猫町』私論

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筑摩叢書
萩原朔太郎『猫町』私論

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19X14cm
  • 商品コード 9784480013545
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0395

内容説明

本書において著者は、詩人でありかつ作家であることがもたらす繊細でやわらかな感受性をはたらかせ、朔太郎の内部と外部をどこまでも正確な緊密さをもって追いかけている。『猫町』を糸口にすると朔太郎はどのように見えてくるか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たりらりらん

6
萩原朔太郎「猫町」を入り口に詩人論を展開。著者自身、詩人・作家という肩書をもつ存在で、本書では、詩人・作家・評論家でありたいと語られている。高橋英夫氏の解説にあるように、その文体は「やわらかい」。個人的に、清岡氏の論の進め方は、お手本にしたいくらい好み。詩という言葉の少ないもので論文を書いていくためには、いったいいくつの言葉をすき間にうめていけばいいのだろう。ここでは、28頁ほどの短編が223頁の論になっていく。「猫町」の猫の表象するものについては、もう一度考察したい部分でもある。2011/01/17

午後

4
『猫町』を中心に、あまり照明を当てられることのない朔太郎の小説や散文詩を多く取り扱っているのが嬉しかった。ぐっと腰を落とした批評で、その作品の背後に広がる世界や作者の意識を素手でどんどん掘り進んでいくような姿勢が良かった。萩原朔太郎の詩における動物の取り扱われ方、特に犬、鳥、猫のモチーフの特徴を分析してみせる部分が特に面白かった。猫だけが他者性を帯びている。そして「猫の死骸」における泥猫の死骸が、朔太郎の青猫のイメージと反対の極点に位置するものであるという指摘は説得力がある。泥猫の死骸を埋めておやりよ。2019/09/03

takao

2
経済的に自立できずにいた。2023/05/04

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