内容説明
愛情、希望、地位、ペット、アイデンティティー…失ったものへの断ちがたい思いに心を支配されてはいけない!悲しみのただ中で立ち往住してしまう生まじめさとどう向き合うか―。
目次
第1章 人は数え切れない別れを体験する
第2章 あなたは不幸になるように生きている
第3章 夫の浮気に直面した「自分のない女」の話
第4章 自己無価値感に悩む「自信のない女」の話
第5章 自分に嘘をつき続けた「真面目な男」の話
第6章 傷つきながら成長していけばいい
第7章 「他者の期待を満たす」だけに生きる人へ
第8章 自己執着の世界に閉じこもらないために
第9章 直面する「喪失」をどう乗りこえるか
著者等紹介
加藤諦三[カトウタイゾウ]
1938年、東京に生まれる。東京大学教養学部教養学科を卒業、同大学院社会学研究科修士課程を修了。早稲田大学名誉教授、ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員、日本精神衛生学会顧問。ラジオ(ニッポン放送系列)のテレフォン人生相談のパーソナリティを40年以上つとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みーなんきー
24
他人に対して現れる自身の心や態度は昔、自分が幼かった頃に溜め込まれた怒りや不安が、鬱屈して違う形で出てきているに過ぎない。自分の怒りを収めるためには、元の部分から正さなくては解消されない。表面上うまくやっている人間関係のせいで、自分の行動が真の思いと乖離され、精神が壊れていくのは必然である。日本人にありがちな、個性を出さずにだれからも好かれようとする行為は自身にとっては、何も良いことがないらしい。八方美人の人には魅力を感じず、どこかしら胡散臭い感情を持ってきたが、加藤先生の一刀切りですっきりしました。2015/10/29
Tonex
7
求めても得られないものに執着してはいけない。断念することで人は前に進める。2015/10/01
ばっぱら
6
いくつか、印象に残ったことば。 自分が認めたくないものを認める、それが意識領域を拡大することである。 「現実の自分」を無視する人の努力は報われない 焦りの心理は過去の挫折の体験に支配されているということである 依存心が強ければ強いほど相手への期待も大きくなる 失ったものへの嘆きのしつこさこさそ、自分への憎しみのしつこさである 失ったものに囚われると、別な視点から考えるという柔軟な発想はなくなる2021/04/17
まことちゃん
5
この人の劣等感の本も読んだが、 主義主張は一貫していて清々しいような気持ちにもなる。同じテーマを様々な視点から取り上げ反復する様に展開する。 、、なんとなく読んだ後はサッパリとした気分になるが、いかんせんロジカル的な部分はそこまで深く掘り下げているような印象は無いので、ちょっとした自己啓発的な本として終わってしまうかな、、というのが正直な感想。2017/12/20
ikue
5
執着をしない、手放す。よく聞かれる言葉ですが、別の言葉で表現してあって、心にくる表現にいくつか当たりました。納得です。今の自分にピッタリの本でした。2015/01/06