出版社内容情報
誕生から、洗礼、「神の国」運動、磔刑、復活まで。豪華四十点以上の世界的名画とともにイエス・キリストの三十数年の軌跡に迫る。
内容説明
ドラマティックなイエス・キリストの物語画は、独創的な表現に満ちた傑作・名作のオンパレード。イエスのおおまかな生涯を知った上で西洋名画を楽しみたい―そう願う人のための、これは手引書である。
目次
幼子イエス
洗礼
荒野の修行
伝道
奇蹟
女たち
使徒たち
エルサレム
最後の晩餐
ゲッセマネ
裁判
磔刑
復活
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
北海道生まれ。作家・ドイツ文学者。歴史や芸術に関する連載を新聞・雑誌に多数持つほか、テレビの美術番組に出演するなど各方面で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
94
宗教そのものを扱っているわけではないですが、名画とともにイエスの物語が色彩を放っていました。クリスチャンですから、聖書は何度も読んでいますし、教会での解き明かしもありますし、イエスの生涯は勿論知っていることです。ただ、名画と共にその生涯を改めて追うことで改めてそのドラマを見つめることができました。ふんだんに盛り込まれている宗教画が興味深かったです。2017/02/28
みっちゃん
84
お気に入りさんの感想で読んでみたい!と思った本。表紙は最も美しい磔刑図とされるベラスケスの【サン・プラシドのキリスト】今まで読んだ筆者の本とは違い、個々の絵画の解説は殆どないが、キリストの生涯が物語風に纏められていて、興味深く読めた。ただ、個人的な好みでは「受胎告知」はフラ・アンジェリコよりダ・ヴィンチかロセッティが好きではある。グリョーネヴァルトの【キリストの復活】には16世紀の作品なのに、新しさを感じた。ハヤカワ文庫あたりの表紙になっても、全然違和感ないな、と。2015/01/09
chimako
61
何の気なしに手に取った本だったがなかなかに面白く一気読み。聖母マリアの懐妊から幼年期のイエス、洗礼を受け神の子としての布教とユダの裏切り。そして、ゴルゴダの丘での処刑。復活。183ページ(表紙にも用いれている)、ディエゴ•ベラスケスの描く磔刑に処されたキリストは美しい。知っている絵にも知らなかった絵にも物語がある。許しを請うマグダラのマリアの恍惚(97p)、首を吊ったユダの後悔(171p)。有名な最後の晩餐での驚愕(p138.139)。できることならば、本物を目にしたい。2014/05/08
キムチ27
51
美術トリビア本と思って読むとがっくりかも。私的には実に面白い。西洋の歴史においてキリスト教はまさに、芯。歴史は宗教と共にあり、政治経済も。絵画すら、宗教を広く広めるため。戒壇図なんてそうだし。絵画を見る(図版は少ないけど)より、学者として学んできた途中車窓の景色を語ってもらっている感じで楽しめた。2015/10/01
KAZOO
50
キリストの物語が西端から磔になるまでがカラフルな絵とともに語られています。私は以前にキリストの絵ばかりの本を読んだことがあったのですが、このように文章である程度解説してくれると楽しみも増してきます。その背景などもうまく説明されていると感じました。2014/10/21