内容説明
昭和四十年代の航空業界は官僚の天下り王国であった。元運輸官僚の大庭哲夫は全日空の天下り社長となったが、謎のM資金詐欺に嵌まって失脚。同じく天下り組の若狭得治が社長に就任した。若狭は政界を巻き込んだ大型旅客機売り込み合戦に手綱さばきを見せ、新機種をダグラスからロッキードに変更。しかし、そこには“黒幕”児玉誉士夫の暗躍があった―。政財官界と闇のカネの実態を描くシリーズ第三弾。
目次
序章 蠢く暗黒資金
第1章 全日空M資金スキャンダル
第2章 社長失脚の策略
第3章 行政指導という強権
第4章 日航を猛追する全日空
第5章 “疑惑”の新機種決定
著者等紹介
本所次郎[ホンショジロウ]
1937年、東京に生まれる。経済記者として二十六年間、運輸、金融、財界などを取材し執筆活動へ。財界、歴史上の人物ドキュメンタリーや企業小説などを多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hayatama
1
という訳で3巻目。この巻では、「ワルモノ」として、元航空庁長官、全日空社長の大庭哲夫、後のJR東日本のトップで運輸官僚の住田正二が出てきます。大庭は戦後の航空事故史を読むとよく出てくる名前。住田は後に、元官僚でありながら官僚批判の著を世に問います。この本、あたしも読みましたが、300億の釣り堀批判とかもあって、ふーんと思わされたのだけれど、住田自身、港湾行政にも携わっていたという話が出てきたところで、ほなアンタは何をやっててん?!とツッコミを入れてしまいました。(その本、すぐにブックオフ行き)2014/09/19