内容説明
巨大組織「稲川会」を一代で築いた稲川聖城。十九歳で任侠界に入り、戦後の混乱期、外国人の暴力で無法地帯と化した街を救う一方、愚連隊を次々と傘下に収め、組を急成長させる。関東進出を狙う山口組、右翼・児玉誉士夫の野望、警察庁の暴力団頂上作戦―血の抗争と制圧！日本の深部を牛耳った男の激動の秘録。
目次
第１章 任侠の道
第２章 縄張持ちの親分
第３章 ヤクザ自警団
第４章 修羅の群れ勢揃い
第５章 稲川組ｖｓ山口組
第６章 「頂上作戦」の嵐
第７章 首領のつとめ
著者等紹介
大下英治［オオシタエイジ］
１９４４年、広島県に生まれる。広島大学文学部を卒業。週刊文春記者をへて、作家として政財官界から芸能、犯罪まで幅広いジャンルで旺盛な創作活動をつづけている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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キムチ２７
31
筆者大下氏はこの方面がライフワークと思える。資料を駆使し、足で文を書いた。ホントは全3巻読みたかったけれど時間的にしんどい・・児玉・小佐野と来て3巻は稲川会のドン、聖城にライトを当てている。とは言え、どの巻でも田中角栄がちらついており、戦前戦後を通じての政治と財界、その間を取り持つ政商の生臭い描写がてんこ盛り。子供の頃はロッキードすら詳しく解らず、今、こうしてその時代の一部を生きた人間として「時代が人を作る」という言葉がよくわかる。戦国時代が種々様々な武将を産んだように。とはいえ死者は語らず・・大半は闇。2016/10/08
α０３５０α
8
やっば。昔はこんなことが本当に起こってたんですよね。稲川さんは筋が通っていて正に任侠の人という感じでしたね。あとはモロッコが何か憎めない感じで良かったです。現在はこの辺の人達はどうなっているんでしょう。2017/10/26
ＫＪ
2
任侠の世界で一代で巨大組織を築き上げた天性の首領稲川聖城。血生臭い抗争は確かにある。但し単なる荒くれ者では無い。一目置く厳しさや筋の通し方もある。外国人の横暴で無法地帯と化した熱海を守ったのが稲川組だった。熱海市が稲川組の追放に動いた時に旅館組合が反発した事が街の治安を守る組織の存在を物語る。愚連隊を組織に組み込む事も秩序維持に繋がり得る。戦後の日本人が外国人に敵対する中で不要な差別をしない所に稲川の人間性が伺える。山口組の抗争時に後見として力を発揮した稲川。混乱を治める意味で絶対的な首領の存在は大きい。2022/03/14
南註亭
2
同著者の「修羅の群れ」（全2巻）の改訂版のような感じ。稲川会初代会長の一代記です。こういう人が政治家になっていれば日本もなんとかなっていたかもしれない、そんな気もします。2012/03/30
snakedoctorK
2
稲川聖城は男の中の男である2010/08/31
