資本主義に希望はある―私たちが直視すべき14の課題

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784478064887
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C0033

出版社内容情報

なぜ、世界はこれほどまでに歪なのか――。歴史をひも解いても、資本主義以上に優れたシステムはない。ただし、所得の再配分、雇用問題、環境問題など課題が山積でもある。“近代マーケティングの父”と称される世界的経営学者であり、3人のノーベル賞受賞者に師事した一流経済学者が、資本主義の未来図を描く。

内容説明

貧困、格差、搾取、環境問題、機械化と雇用…“近代マーケティングの父”が自身の原点に立ち戻り、資本主義の未来図を描く。

目次

資本主義を改善する
貧困問題は未解決である
拡大する所得格差
搾取される労働者
機械が人間の仕事を奪っていく
誰が社会的費用を払うのか
環境破壊を防げるのか
乱高下する市場
利己心の是非
借金で豊かになれるのか
短期的利益を重視する弊害
マーケティングの功と罪
さらなる経済成長は必要なのか
モノだけでなく幸福も生み出そう

著者等紹介

コトラー,フィリップ[コトラー,フィリップ] [Kotler,Philip]
ノースウエスタン大学ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント、インターナショナル・マーケテイングのS.C.ジョンソン・アンド・サン教授。1931年生まれ。シカゴ大学で経済学修士号、マサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学博士号を取得した後、ハーバード大学で数学、シカゴ大学で行動科学を研究。シカゴ大学でミルトン・フリードマン、MITではポール・サミュエルソンとロバート・ソローという、3人のノーベル経済学賞受賞者に師事した

倉田幸信[クラタユキノブ]
1968年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。朝日新聞記者、週刊ダイヤモンド記者、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集者を経て、2008年よりフリー

高岡浩三[タカオカコウゾウ]
ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEO。1983年、神戸大学経営学部卒。同年、ネスレ日本株式会社入社(営業本部東京支店)。2005年、ネスレコンフェクショナリー株式会社代表取締役社長に就任。2010年、ネスレ日本株式会社代表取締役副社長飲料事業本部長として新しい「ネスカフェ」のビジネスモデルを構築。同年11月、ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEOに就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

116
コトラーのマーケティングの本は何年か前に、いくつか読んだ覚えがありました。当時は、フリードマン、サムエルソン、ソローの弟子だということは知らなかったのですが、この本を読んでみてかなり納得がいきました。14の分野の資本主義における欠陥について論評をしており、私にとっては13章のGDPの成長だけを重視しがち、という箇所に納得を受けました。特に14章で言っているブータンの国民総幸福量という概念を安倍さんも言ってくれないですかね。2016/05/17

壱萬弐仟縁

33
資本主義は、1.根強く残る貧困の解決策をまったく、またはほとんど示せない。2.所得と資産の不平等を拡大させる。3.何十億人もの労働者に生活賃金を支払うことができない。4.自動化の進展に直面し、人間の仕事を十分に確保できなさそうである。5.企業活動による社会的費用の一部しか彼らに負担させない。6.規制がなければ環境および天然資源を搾取する。7.景気循環を生み出し、経済を不安定にする。8.個人主義と利己心を重視するため、共同体と共同資源を犠牲にする。2016/01/19

さきん

19
経営学というより、経済学であり、より俯瞰してアメリカの問題を考えた内容。資本主義には、個人主義的や集団主義的、開発主義的や自由主義的などさまざまな形態があり、それらの中でバランスを考えながらやっていかざるを得ないことを説いている。1つの問題を取り上げるだけで大量の本や研究が必要だが、全体の社会を考えるなら、保守やリベラルに偏らず、本書の通りだと思った。格差を抑え、大多数の幸福を実現しつつ、社会の変化に遅れないようにある程度の自由競争を許容する絶妙なバランスが求められる。2016/01/03

koji

10
マーケティングの父コトラーによる資本主義論。資本主義の14の欠点を挙げ、それを分析し、その解決策を提示するものです。私なりの理解で言えば、著者の解決策は、資本主義の最も重要な機能(企業が潜在化し又は未充足なニーズを満たすことで利潤を得ること)は、貧困の撲滅、幸福・快適な生活の遍く浸透、健全な欲望の醸成、所得再分配等を目的とした方策を志向することにあるというものです(勿論容易な解決策ではありませんが)。首肯できます。私は、本書に自己実現欲求を促す健全な刺激を受け、資本主義に希望がもてました。お薦めします。2016/07/23

よしひろ

10
資本主義について学歴や幸せについて考える。賃金について考える。我々の社会が良いものになるには、現状の課題を改善していく必要がある。2016/03/04

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