クリエイティブ資本論―新たな経済階級(クリエイティブ・クラス)の台頭

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 484p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784478001738
  • NDC分類 361.84
  • Cコード C3033

内容説明

多くの先進国では、クリエイティブ・クラスと呼ばれるまったく新しいタイプの労働者が総労働人口の3割を占める、クリエイティブ経済の段階に入っている。クリエイティブ・クラスとは、新しいアイデアや技術、コンテンツの創造によって、経済を成長させる機能を担う知識労働者層を指し、その所得水準も高い。クリエイティブ・クラスは、自分の能力が生かせる、または暮らしたい環境がある場所を選び移動していくため、クリエイティブ・クラスが集まる地域とそうでない地域の間で経済成長の格差が拡大しているのが現実だ。著者の主張は世界的に注目され、地域経済の再生に実践されるようになってきた。本書では、クリエイティブ経済に不可欠な3つのT(技術、才能、寛容性)の関係を明らかにし、クリエイティブ経済の本質を、マクロ経済、働き方、日常生活、社会制度の側面から広範に解説している。

目次

日常生活の変化
第1部 クリエイティブ経済の時代(クリエイティブ精神;クリエイティブ経済;クリエイティブ・クラス)
第2部 新しい働き方(機械工場と美容室;水平な労働市場;カジュアルな職場;クリエイティビティの管理;不規則な時間)
第3部 日常生活と余暇(経験の追求;ビッグモーフ)
第4部 コミュニティ(場所の力;クリエイティビティの地図;経済成長の三つのT;社会資本からクリエイティブ資本へ;クリエイティブなコミュニティの構築;クリエイティブ・クラスの責任)

著者等紹介

フロリダ,リチャード[フロリダ,リチャード][Florida,Richard]
トロント大学ロットマン・スクール・オブ・マネジメント教授。同スクールの地域競争力に関する研究所のディレクターも務める。The Rise of the Creative Class刊行時は、カーネギーメロン大学ハインツ公共政策スクール、H.ジョン・ハインツ3世記念講座教授。アメリカでベストセラーとなった同書はその後15カ国以上で翻訳刊行され、一躍、著者を世界で最も注目される都市経済学者にした。ワシントン・マンスリー誌の最優秀政治書籍を受賞

井口典夫[イグチノリオ]
青山学院大学総合文化政策学部教授、同大学社学連携研究センター(SACRE)所長。東京の都心にて、数多くの都市再生プロジェクトを手掛ける。専門は創造都市論、クリエイティブ経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

谷口裕貴

1
クリエイティブクラスというものには憧れを抱く。創造性に富んだ人生を送りたいし、都市環境が刺激的なものであるところに住みたいと思うので自分は、その素養があると思う。日本でいえばどこになるのか。吉祥寺とか青山とかそれに近いところがある。京都の中にもありそうな気がするけど…日本の労働スタイルはクリエイティブクラスが台頭できるようなものになっていくのだろうか。そもそも自分はどこで働くのかということを考えさせられた著作だった。2013/01/29

fakegrit

1
「クリエイティビティ」とは知識を保有することではなく、保有した知識同士を組み合わせ形にする能力。という一節に同感。その能力が先進国では強くなる。2011/11/25

pokochi1977

1
これを読んで、勘違いした町おこしイベントとかが各所で勃発したらそれこそおもしろい。|翻訳者の先生が早速勘違いして、東京でやってる田吾作イベントみたいのをあとがきで得意げに紹介している! 先輩ナイスです!2008/11/30

ハルバルミチル

0
経済成長はクリエイティブな人材によって牽引される。そしてクリエイティブな人材というのは概して個性的な性格であるから「多様性・寛容性」を重んじる風潮のある都市に集まるという内容。実証分析が当然のことながらアメリカの都市を対象としたものなので実感が沸かないが、結論的なところは同意(同性愛者やボヘミアン(芸術家)への寛容性を指標に分析しているのも興味深い)。『年収は「住むところ」で決まる』にもあるように都市・地域の性質は経済に大きな影響を与えているように思う。2017/01/20

Kenji Ogawa

0
かなりインプレッシブな内容。ITバブル崩壊後に書かれたものだが、すでに今を予測していた。クリエーティブ階層が技術・才能・多様性を惹きつけ、経済成長につながると。キーワードは、人種るつぼ(移民)・ゲイ・ボヘミアン(芸術職)・非体育会系・非社会資本。これらを特色としている都市は、SFベイエリア・オースティン・ボストン・サンディエゴ・シアトル・DC・ローリーダーラム・ヒューストン。大きく成長した大都市だ。2016/09/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/414583
  • ご注意事項