内容説明
紀州・根来寺の一院としてはじまった学問の寺、智積院。京都・東山に再興の後も、桃山時代屈指の障壁画とともに「学山智山」の伝統を現代に伝える。
目次
巻頭エッセイ 剥落の中に発見した等伯の近代性
口絵カラー
現代へのメッセージ 十善の大いなる道
智積院の歴史
仏教系大学の源流―智積院の学寮
智積院文学散歩
長谷川等伯の挑戦
智積院の庭園
智積院の文化財
著者等紹介
阿部龍文[アベリュウブン]
1924年、東京都生まれ。真言宗智山派管長。総本山智積院第69世化主。13歳で得度。早稲田大学文学部卒業。真言宗智山派責任役員、宗機顧問などを経て、2007年智積院化主に就任、真言宗智山派管長を兼ねる。東京都世田谷区満願寺住職。満願寺大塔・講堂、等々力不動尊信徒会館などを自ら設計建立
横尾忠則[ヨコオタダノリ]
1936年、兵庫県生まれ。美術家。72年ニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ・ベネチア・サンパウロなど世界各地のビエンナーレに出品するなど活躍。2006年パリのカルティエ現代美術財団での個展を開催、国際的に高い評価を得る。2008年世田谷美術館・兵庫県立美術館、ニューヨークのギャラリーフリードマンベンダで個展を開催。国内外での旺盛な活動は常に時代に大きな影響を与えている。また小説『ぶるうらんど』で2008年の泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
66
行ったかどうか忘れていたが、長谷川久蔵(等伯の若死にした息子)の桜図、見た途端記憶がくっきり。それぞれの絵の配置まで思い出した。久蔵の絵はそれだけ力があるんだろう。若死にもったいない。2022/11/06
雨巫女。@新潮部
12
《私‐図書館》等伯一門の絵みたくなりました。でも、最近描かれた襖絵もみてみたい。古寺ってお宝は魅力的。2013/08/23
荒野の狼
6
古寺巡礼京都の20巻で、このシリーズの特徴である豊富な写真と複数の執筆陣からなる異なるトピックに関する数ページの解説から構成されており、数時間で通読できるのが魅力。巻頭エッセーは10ページで横尾忠則によるが最初の4ページが智積院とは無関係の取材の時に暑かったという話2019/02/09
ohmi_jin
3
建物は新しいものの、庭園の素晴らしさが記憶に残っている。しかし、東日本に智山派がそんなに多いとは知らなかった。という事は豊山派は逆という事だろうか。2020/03/28