目次
巻頭エッセイ 嵯峨天皇のいのり、空海のおもかげ
現代へのメッセージ 仏法はるかにあらず
大覚寺の歴史
王朝文華の土壌―「薬子の変」前後
大覚寺文学散歩
大覚寺の般若心経―天皇と貴紳の祈り
大覚寺の庭園―嵯峨院と大沢池
狩野山楽による大覚寺の障壁画
著者等紹介
下泉恵尚[シモイズミケイショウ]
1927年、徳島県生まれ。大覚寺第61世門跡・真言宗大覚寺派管長・嵯峨御流華道総裁・京都嵯峨芸術大学名誉学長。高野山大学卒業。1947年、高野山宝寿院道場にて森田龍僊師に従い入壇了。1967年、徳島県美馬市の最明寺住職、1996年、同寺名誉住職に就任。1977年から宗会議員を3期務め、宗会議長などを歴任した。1989年、定額位。2008年に大覚寺門跡・大覚寺派管長に就任
山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年、サンフランシスコ生まれ。宗教学者。国際日本文化研究センター名誉教授。東北大学文学部卒業後、東北大学文学部助教授、国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授、白鳳女子短期大学学長、京都造形芸術大学大学院長、国際日本文化研究センター所長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
70
本尊は仏像ではなく般若心経なんですって。 しかも昔の人はそれを薬として飲んでしまった(見返し絵の大半が消失したものがある)~~~2022/10/23
雨巫女。@新潮部
14
《私‐図書館》暴れん坊将軍のエンディングで、名前を見て、ここで撮影してるんだと思ってました。写真で、見たことがある場所があるのが嬉しい。高倉天皇や空海にまつわるお寺だったんですね。2013/08/20
荒野の狼
7
本書で秀逸なのが山下善也(よしや)による「狩野山楽による大覚寺の障壁画」のエッセー。障壁画は、現在、大覚寺ではオリジナルではなく、作品保護のため復元模写に取替られているp128とのことであるが本書には、狩野山楽による主な障壁画の写真が掲載。山下による解説は、研究の歴史、狩野派について研究者らしく文献も含めて説明。それぞれの絵の見所については、山下の絵に対する愛着と深い興味が伝わるもので、読者には、本書掲載の絵のみならず、狩野派一般にも興味が拡がる。山下の他の解説書も読みたいと思わせる名文である。2022/08/06
ohmi_jin
2
旧離宮跡でありながらあまりメジャーではない大覚寺。しかし、その実は 日本における般若心経信仰と写経の元祖であります。行ってみて素晴らしかった大覚寺ですが、その一端を味わうことができます。また行きたい!2012/06/26