出版社内容情報
川や海の交通網、家族制度、人口密度など、多彩な視点から方言を分析し、「土地」と「ことば」の結びつきの謎に迫る。
大西 拓一郎[オオニシタクイチロウ]
内容説明
「カタツムリ」の方言分布は本当に同心円か?柳田国男の方言周圏論で有名な「カタツムリ」「マイマイ」「ツブリ」等の分布も、ていねいに検証してみると疑問点が…。川や海の交通網、家族制度、人口密度など、多彩な視点から「土地」と「ことば」の結びつきの謎に迫り、方言研究の新たな地平を切り拓く。
目次
序 「方言はなぜそこにあるのか」
第1章 川をのぼった「言わん」の「ん」―方言と塩を運んだ川の道
第2章 もうけ話はことばを伝えない―サカイと海の道
第3章 せめぎ合いで変わった活用―山の攻防
第4章 太陽がノボラサッタ(お昇りになった)、花がサケル(咲くことができる)―山の思考
第5章 家に「おられる」父親との隔たり―敬語と家族制度
第6章 九州と東北のタケカッタ(高かった)―人口とことば
第7章 「おら、行くだ」と「おめえ、行くずら」―「いなか」のことば
第8章 なぜ方言はあるのか
第9章 ことばの地理学
著者等紹介
大西拓一郎[オオニシタクイチロウ]
1963年大阪府生まれ。東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科修了、国立国語研究所教授。専門は方言学・言語地理学。2010年より生活拠点を長野県に移し、富山大学・信州大学と共同で富山県や長野県でフィールドワークを行い、生活者・言語使用者の思考・感覚に根ざした方言ならびに方言分布形成の要因・過程の解明に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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