出版社内容情報
日本の文系学問はなぜ国際性がないか――言語学第一人者が語るユニークな日本文化・学問論。学問状況から語源論まで独自の発想による論文集。
内容説明
キラキラとギラギラなど清音・濁音の印象の違いを考察する“音韻交替と意義分化の関係について”、自分の呼称を「母」「わたし」などと使い分ける現象について論じた“親族名称による英語の自己表現と呼称”など、知的興奮にみちた主題を平易な文体でつづる。独自のスタイルで貫かれた著者の足跡をたどる論文集。
目次
第1部 日本の文化・日本の言語学(日本文化のしくみを理解することの難しさについて;言語学の新たな出発;日本語学はなぜ成立しなかったのか)
第2部 生きた意味をつかまえる(意味と定義の関係について;音韻交替と意義分化の関係について;ロシア語の語彙に関する2、3の覚え書 ほか)
第3部 親族名称をめぐって(親族名称による英語の自己表現と呼称;テクノニミー(teknonymy)という概念について
トルコ語の親族用語に関する2、3の覚え書)