出版社内容情報
『鏡の国のアリス』『不思議の国のアリス』の筆者として知られるルイス・キャロルが、ちょっと知的でためになる思考方法を伝授する。
内容説明
本書は、ルイス・キャロルの記号論理学についての著作を、再構成したものである。本書と真面目に付き合ってくださる読者は、ここには理論ばかりではなく言葉の達人が精巧に構築した言語ゲームの世界があることにも気付かれるだろう。この世界の日常の言語が組み込まれてしまった瞬間、読者は日常言語の呪縛から解き放たれ、広々とした自由な意味空間に心を遊ばせることができる。
目次
1 頭の準備運動
2 知的ゲームの基礎知識(諸概念と命題;二記号ダイアグラム;三記号ダイアグラム;三段論法;下付き文字の方法;連鎖式群)
3 問題集(ダイアグラムによる解法;「下付き文字」による解法)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
evifrei
7
知的ゲームと題されているが、内容としては論理学の解説と問題集。知的ゲームの基礎知識とされているパートではキャロルによる論理学の解説がされている。この解説が、元々子供たち(年長の子供たちだろうか?)を対象としていたためか、非常に解りやすい。論理学を使って二人以上が参加するゲームを行うことを想定していたようだが、キャロル節がきいた豊富な例題も用意されているため、論理学仲間がいない大人一人でも問題を解くことで十分に楽しめる。ちなみに、本書で紹介される『下付き文字の方法』という解法はキャロルのオリジナルらしい。2019/12/13