内容説明
様々な「文学史」があった。しかし、それらの「文学史」が素通りしてきた問題は、あまりにも多い。今、真の日本文学史成立のためにこの巻は、新たな視点を提出する。
目次
文学史は可能かと問うまえに
表現史の試み
オモロと琉歌
文学史における技術の問題
文学における時空意識―王朝物語文学の周辺
日本的美意識の問題―『古今集』をめぐって
和漢混淆文の成立
散文精神と構想力
方法としてのパロディ―石川淳「おとしばなし清盛」を視座に
前近代と近代
政治と文学―1930年代の中国との対比を含むおぼえ書き
思想と文学―仏教思想がもたらしたもの
思想と文学―キリスト教思想家の表現
外来文学の受容―中国文学(古典)
外来文学の受容―西洋文学(近代)