内容説明
沸騰する前衛芸術!あるいは自壊/再生する運命について。近代日本の芸術史に伏流するもの。
目次
序 近代日本の前衛芸術と社会思想
第1章 大逆事件と美術―小川芋銭の漫画から
第2章 大正アナキズムの芸術運動―望月桂と黒耀会の人々
第3章 三科をめぐる革命のヴィジョン
第4章 プロレタリア美術とエロ・グロ・ナンセンス
第5章 反シュルレアリスムの美学―『原理日本』に見る前衛芸術弾圧の思想的背景
第6章 大東亜のモダニズム―丹下健三“大東亜建設記念営造計画”をめぐって
第7章 占領期の前衛芸術をめぐる統制と分裂
第8章 一九五〇年代の前衛芸術における伝統論争
結 前衛の遺伝子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MO
3
圧倒的なリサーチ。近代の日本が全く想像ついていないので空気がわからず、ここに出てくる潮流に現実味を感じるのがむづかしかった。なので著者の論説がどうなのかには感想もない。ただその仕事量とアナーキズムというニッチな観点に敬服するだけです。戦中、戦後から丹下健三とかノグチイサムとかが出てきて流石に理解も追いつく。逆に戦前の日本とは結構自由で結構カオスなのでは無かったのだろうか?映画とかにすると面白そう。2021/11/03
おだまん
2
この辺りの美術について興味を持ち。やっぱりこの辺のことを分かっているともっと深く作品を楽しめるのでは初心者ながらに。2019/01/27