内容説明
本書では、まずイラクへ軍隊を派遣してイスラム過激派から反感を買い、報復として実行された、スペインの大規模な鉄道テロの手段、実行犯グループの実体などについて検証し、次に、〇一年九月十一日の米国同時多発テロ事件後の東南アジアにおける「ジェマア・イスラミヤ」など「アル・カイダ」と密接な関係があるイスラム過激派組織のテロ活動の実態について豊富な事例を通して紹介する。そして最後に、「アル・カイダ」による日本攻撃の可能性、想定される日本攻撃のテロ手段、テロリズムと諜報活動などについて検討する。
目次
第1章 スペインの列車同時爆破テロ事件―イラクへの軍隊派遣が報復を招く
第2章 アフガン戦争後の「アル・カイダ」新組織―組織拡大の実態と脅威
第3章 東南アジア地域の「アル・カイダ」ネットワーク―組織拡大の実態とテロの脅威
第4章 東南アジアのイスラム過激派組織―域内に拡大する「ジェマア・イスラミヤ」の勢力
第5章 フィリピンのイスラム過激派組織
第6章 マレーシアのイスラム過激派組織
第7章 最近のテロ情勢と東南アジア各国の対応
第8章 ソマリアの「アル・イティハド」と「アル・カイダ」との関係
第9章 日本も「アル・カイダ」によるテロの標的に―テロ発生の可能性と予測されるテロの手段
第10章 テロリズムと諜報活動
著者等紹介
大泉光一[オオイズミコウイチ]
1943年、長野県生まれ。バンコメル銀行(メキシコ)駐日代表事務所長、スペイン国立サンティアゴ・デ・コンポステラ大学大学院客員教授、国立チリ大学客員教授、スペイン国立バリャドリード大学客員教授、ペルー国立サン・マルコス大学客員教授などを経て、1987年より日本大学大学院国際関係研究科教授および国際関係学部教授。国際関係博士。バリャドリード大学アジア研究センター国際顧問。危機管理対策機構理事兼顧問。日本における危機管理学およびセキュリティ・マネジメント研究のパイオニアで、国際テロ対策の専門家としてNHKをはじめマスコミで活躍中
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