内容説明
既成の精神医学を根底から否定し「反精神医学」を標榜しつつも、尚精神科医を名乗る集団とは…。この超難解な論理上の矛盾、負のエネルギーが臨界点で現実世界に炸裂するとき、岐阜大医学部精神科の“人体実験”告発となり、世間の耳目を奪い、日本の精神医学界を震撼させたのではなかったか。晩生(?)気鋭の医療ジャーナリストが10数年前のおぞましい怪事件の真相に迫る。
目次
第1章 真実と虚構のはざま(推定有罪;「告発グループ」の登場;胎児解剖;インフォームド・コンセント ほか)
第2章 反精神医学の跳梁(教授派と反教授派;生物学的精神医学会の誕生;前衛過激派の横暴;反精神医学)
第3章 人権論議の終焉(意外や意外;クリーン・ハンドの法則)
著者等紹介
淵文明[エンフミアキ]
1926年佐賀県多久市生まれ。’45年海軍少年飛行兵として大戦の終結を迎える。以後10年余郷里で農業に従事し、31歳で上京。新聞社、雑誌社の勤務を経て広告代理店、音楽出版等の経営に携わる。現在医療ジャーナリストとして活躍中。なお上京と同時に、当時在野の東洋学及び禅の実践研究家として著名であった伊福部隆彦の門下生となり、老子、道元禅を師の逝去まで12年間学ぶ
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