ヘブライズム法思想の源流

ヘブライズム法思想の源流

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  • サイズ A5判/ページ数 375,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784423301234
  • NDC分類 193.1
  • Cコード C3016

内容説明

前6世紀、南ユダ王国滅亡によりバビロン補囚を余儀なくされたイスラエル。その困難な状況下、史家たちは申命記法典を編纂するとともに、列王記までの歴史書を完成させるに至った。モーセの戒めを基にする申命記は、契約という法手続きで神に帰依する契約思想を切り開き、ユダヤ・キリスト教思想の原点をなした。古代メソポタミアとの比較から古代イスラエル法を考察、申命記のヘブライ語テキストと向き合い、その文体の不統一を丹念に繙くことで王ヨシヤによる司法行政改革を分析し、改革の総仕上げであった申命記法典編纂の全容に迫る。さらに、独自の聖戦思想により構想されたイスラエル固有のアイデンティティーを探究、史家の歴史意識に光を当てるとともに、ウェーバーのカリスマ理論から指導者モーセの権威を検証する。従来、旧約聖書学には乏しかった法制史の領域に踏み込んで、古代イスラエルにおける法と宗教の関わりを解明、ヘブライズムの本質を浮彫りにする画期的作品。

目次

旧約聖書の中心をめぐる諸考察とヘブライズム法思想
第1部 ヘブライズムの文化的・法的環境世界(古代メソポタミアの法秩序と古代イスラエル法の独自性;古代イスラエル人が生きていた罪と罰の世界;古代イスラエルにおける法共同体の成立)
第2部 ヘブライズム法思想における申命記の意義(旧約聖書における申命記の位置とその特質;申命記をめぐる文献学的研究の現在・未来;申命記改革における王国の司法行政;ヨシヤ王による占領政策と同化政策;申命記における聖戦思想の復活と聖絶観念の成立)
第3部 ヘブライズムにおける歴史意識と申命記の遺産(歴史書編纂における申命記史家の歴史意識;申命記史家によるイスラエル理解の虚構とその創造性;ヘブライズムから見た聖戦論の思想史的意義)
モーセ像をめぐる伝承史的考察から見たヘブライズム法思想の特質

著者等紹介

鈴木佳秀[スズキヨシヒデ]
1944年2月熊本県生。国際基督教大学卒。1982年クレアモント大学院で申命記研究によりPhD取得。同年新潟大学に奉職。教養部を経て人文学部教授。1999年より人文学部長。大学院現代社会文化研究科教授・研究科長。旧約聖書学・古代イスラエル宗教文化史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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