哲学の蝿

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哲学の蝿

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  • サイズ 46判/ページ数 296p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784422930909
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

書物と共に歩んできた魂の遍歴の記録

世界の「正当性」を破壊しながら、人間存在の根源的な部分を抉り出し、現実への違和感を物語に託して世に放つ異端の小説家・吉村萬壱が、デビュー20年の節目に著す初の自伝的エッセイ。幼少期の鮮烈な体験と母親の存在は著者の人間形成に決定的な役割を果たすが、やがてそれに対抗する力として文学や哲学に傾倒してゆく。ニーチェやコリン・ウィルソン、井筒俊彦やヴィクトール・フランクルなど種々の著作のほか、映画作品や断片的なメモなど著者が血肉としてきた広義の「哲学書」を取り上げ、それらと創作との結び付きを考えながら、読むこと、書くこと、ひいては生きることそれ自体の意味を問う。

内容説明

“哲学”を読むこと、“文学”を書くこと、“人生”を狂うこと…。世界の「自明性」と、世間の「正当性」を破壊しながらもなお“物語”に人間の希望を託してきた作家の、魂魄の記録であり、現象学的自叙伝であり、誰も描き得なかった哲学の本である。

目次

1 肉
2 森
3 痴
4 秘
5 爆
6 狂
7 憑
8 雪

著者等紹介

吉村萬壱[ヨシムラマンイチ]
1961年、愛媛県松山市生まれ、大阪育ち。京都教育大学卒業後、東京、大阪の高校、支援学校教諭を務めた後、五十二歳で専業作家に。2001年「クチュクチュバーン」で第九十二回文學界新人賞を受賞してデビュー。以後一貫して、宇宙人的視点から見た人類(人間)の像を思い描きながら執筆している。2003年「ハリガネムシ」で第百二十九回芥川賞、2016年『臣女』で第二十二回島清恋愛文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ

26
母が癌になった。入院やら治療やらと、ほぼ毎週6時間かけて実家へ行き、病院まで往復4時間、それからまた帰るのに6時間と、ひたすらに車を運転しているのだが、これまでにも何度か母が大病を患うたびに、私は己れの虚勢に満ちた人生に抗いようのない現実を突き付けられて、真人間になろう、真人間になろうと念仏を唱えては激しく昏倒、どうやら祈祷の効能は薄く時間は容赦なく過ぎ、世のありとあらゆるものは変化し、目は霞み、亀頭は萎え、それでも尚しかし、愛・不変・真実・尾崎豊、と書かれたお札を全身に貼りたくって、またアクセルを踏む。2022/06/20

Tenouji

15
なんとなく、嫌な読感がありながらも、一気読み。本質的には著者の母親のあり方が気になった。医者に良く思われようとするのは、まるで私の父親のようであったw。2024/02/29

spatz

14
巻頭と巻末に、死んだ鳩をくらう蝿と蛆虫が句読点なしの文章で描かれる。巻頭と巻末に、ご本人が描いたという蝿がとまっている。読むのにとてもとても時間がかかった.時間をかけた.時間をかけるに値する本、意味がわかるとか筋をおうとか、そういうことをしない本を久しぶりに読んだ.エッセイとなっているが、とても濃い深淵な文学作品を読んだ気がする。この人の書いた本をとても読みたくなった。何から始めようか。母との葛藤。自分の中にある狂気のようなものへの希求。オカルトへの耽溺。哲学。読書。書くこと。#NetGalleyJP 2022/02/02

omake

7
10年以上前、『ハリガネムシ』を読んで衝撃を受けたことがある。破滅へ向かいたいという感じ。押見修造『惡の華』を思い出す。母親の束縛から抜けられないというのは『血の轍』の方か。文章が凄まじく読みやすい。蝿の絵が可愛い。そこはかとなくユーモアがあり、チャーミングだけど認めたくない。しかしまた読みたくなる。2022/04/04

yoshi

5
下痢しそうなので通勤電車を避けながら少しずつ読んだ。濃密な抑圧、変態的デカダンス。総じて読めて良かった。2023/07/16

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