出版社内容情報
必至とは相手玉を受けなしで詰む状態に追いこむこと。とはいえ、将棋の終盤戦でいきなり相手玉が詰んでしまうことはない。詰みに至る前にまず「詰めろ」を掛けなければならず、その「詰めろ」が受かるか受からないかを正確に読めなければ失敗する。必至問題は、その解答で本当に玉方に受けがないかを読む必要があるため、詰将棋より読む量ははるかに多い。終盤を強くする最高のエキスを得るために必携の一冊。
内容説明
必至問題は、終盤を強くする最高のエキス!自分の攻めと玉方の最善の受けを正確に読むことで、詰めの力がぐんとアップします。
著者等紹介
青野照市[アオノテルイチ]
昭和28年静岡県焼津市に生まれる。43年4級で故・廣津久雄九段の門下に入る。45年初段。49年四段。第5期「新人王戦」で優勝。51年五段。53年第5期「名棋戦」で優勝。54年六段。第10期「新人王戦」で優勝。55年七段。57年第1回「全日本プロ将棋トーナメント戦」と第32回「NHK杯戦」で準優勝。58年八段。A級順位戦入り。平成6年九段。10年第21回「升田幸三賞」受賞。12年第8回「達人戦」で優勝。将棋栄誉賞(600勝)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
31
個人的に、今まで読んだ将棋関係の本で一番ためになった。ちょっと前に読んだのでもそうだったんだが、初心者から脱出しようと思うなら、必至の形を覚えるのが重要ではないかと思わされる一冊。必至形にするための手筋を考えるという行為が、そもそも詰むことが前提で、王手縛りがあるという詰将棋と考えることが違いすぎて新鮮で楽しい。自分には難しすぎると、慣れないこともあって半分以上わからなかったんだが、これが解けるようになると初段が見えるのではと思えた一冊だった。もう一回読もう。2022/09/04
Kaz
4
必死。結構身についてきました。2018/07/01
根室
4
1~3手の必至。沼さんの1~3手必至本より実戦的な問題が多いぶんだけ易しい印象 2012/03/03
nerozou666
3
青野照市九段の初歩的な必死問題集。1手必死が100問、3手必死が100問掲載されています。必死問題は詰将棋よりも難しく、出版されている棋書も少ないのが困りもの。しかしその中でもこの本は短手数の問題に絞ってあり級位者にも手を出しやすいです。ただ、1ページに2問掲載されているので次の問題の答えが目に入りやすいのと、1問毎の解説が短いのが難点です。2019年12月時点でこれより優れた必死問題集には出会えていませんが、必死問題集は今後もっと出版されて欲しいものです。2018/10/13
丘の家
2
初段最底辺レベルの私にはいい勉強になる難易度で、けっこう満足のいく内容の棋書だったが、不満な点も少しあった。解説やヒントの日本語が怪しいのはご愛敬としても、玉方の最善の受けが解説されていなかったり、まちがった解答(3手必至と解説されているが実際には5手必至)や、そもそも即詰みがあるので必至をかける必要のない問題まであったのにはちょっと腹が立った。必至をかけたあとの即詰みにかんしても、1手詰があるのに3手詰を解説してたりしてなんだこれって感じだった。ただまあ、良書であることは揺るがない程度の疵ではあった。2020/01/14