出版社内容情報
中沢新一氏推薦「この国で長いことタブー語のような扱いを受けていたオカルトという言葉に本格的な解明の光を当て、文化としての正当な位置付けを回復しようとした勇気ある書物!」
メスメルとパラケルスス、エリファス・レヴィとルネ・ゲノンとユリウス・エヴォラ、「ヘルメス文書」とキリスト教、神智学とエニアグラム、エサレン研究所とシュタイナー……。
パリ在住の文明史家がエゾテリスムの歴史をたどり、欧米のオカルティズム最新事情を考察を交えて、レポートする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐倉
6
仏国のオカルト界隈の現状と歴史からこれからのオカルト2.0の在り方を考える一冊。カトリック文化圏にあったため民間信仰が温存され、フランス革命があったことで欧州でいち早く政教が距離を取った国のオカルト事情は日本や米国とはまた違った感覚があるらしい。スピリチュアルやエコ、健康、フェミニズムといった現代的な様相がドルイドや大地母神、ウィッチクラフトなどへと志向している現状もあればMIVILUDESという政府によるカルト対策組織も活動しているとのことでかなり多種多様。パラプシーなるオカルト系見本市の様子も興味深い2024/05/08