出版社内容情報
日本初の公立総合植物園として知られ、国内最多の約1万2000種類を保有する京都府立植物園は、絶滅危惧植物の保全活動をおこなう拠点園の一つとしても知られている。
本書は同園の元園長が約30年にわたって日本各地で撮影した絶滅危惧植物の写真を中心に、代表的な種の生態や特徴を解説する。
そのほか、生物を取り巻く環境の変化や保全活動の現状、レッドリストや生物多様性など、私たちが知っておくべき問題点や取り組みをまとめた、日本における希少植物を知るための恰好の案内書。
話題のSDGs関連本としてもオススメ。
【本書の特長】
◆代表的なものから愛好家の多いものまで112種を紹介
絶滅危惧植物の象徴のようなホテイアツモリソウをはじめ、人気のラン科や愛好家の多いカンアオイまで“知っておきたい”種や属を多数収録。
◆日本各地で撮影した貴重な写真を掲載
絶滅危惧植物の保全拠点園の一つとして知られる京都府立植物園の元園長が約30年にわたって撮りためた写真を一挙掲載。花のアップや自生地の様子も。
◆知っておきたい関連情報も網羅
危険度ランクやレッドリスト、種の保存法、生物多様性を守る意義など、重要な基本項目の解説も充実。実際の保全活動の方法や事例も紹介。
内容説明
声なきSOSを聞く。代表的な種の写真や解説のほか、危険度ランクやレッドリスト、生物多様性など私たちが知っておくべき基本的な知識や保全活動の現状などをまとめた恰好の案内書。主な絶滅危惧種100種以上を紹介。
目次
1 絶滅危惧植物とは何か(日本の絶滅危惧種の半分以上は植物;危険度を示す3つのランク;定性的な評価と定量的な評価;レッドリストとは何か;植物ではいまや調査員が絶滅危惧 ほか)
全国の植物多様性保全拠点園
2 絶滅危惧植物図鑑―和名50音順(属・類などを含む)
環境省レッドリスト2019(維管束植物)
著者等紹介
長澤淳一[ナガサワジュンイチ]
京都府立大学京都地域未来創造センター客員教授。千葉大学園芸学部園芸学科卒。在学中から稀少な植物を求めて全国各地を巡り写真撮影を始める。京都府丹後農業研究所、京都府山城園芸研究所を経て1991年より京都府立植物園へ。樹木係、温室係を担当した後、2013~2017年まで同園の園長を務める。長く絶滅危惧種の調査と保護、増殖を中心に活動を続ける
瀬戸口浩彰[セトグチヒロアキ]
京都大学大学院地球環境学堂生物多様性保全論分野/大学院人間・環境学研究科生物環境動態論講座(併任)教授。専門は植物の系統分類学や系統地理学を基盤とした進化多様性に関する研究、および絶滅に瀕した植物集団の保全研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。