出版社内容情報
【内容紹介】
ダランベール賞を受賞した極上の数学エッセイ、ついに日本語版刊行!! 科学はどこまで偶然と運命を明らかにしたか? くじ引き、量子力学、不完全性定理、金融オプションなど一件関係ないテーマ間を縦横に移り、透徹した視線で諸現象の本質を鮮やかにえぐり出す。欧米人の精神風土を基礎づけた散文物語「サガ」を起点にラブレーやゲーテなどの文章も随所に織り込んだ、深みあるエッセイ。これがヨーロッパ最高の知性だ。
【詳細目次】
はじめに
北欧史について
第1章 偶然
サイコロとビリヤードの違い/分割できないものを分配する方法/インチキできないくじ引きは実現できるか/修道士エドヴィンの論証 ほか
第2章 運命
世界に意味があるとは? /マックスウェルの悪魔に世界はどう見えるか?/偶然を装う/純粋に不条理な世界 ほか
第3章 予想
「聞く気ある者」が聞く/預言とその実現/合理的予想/状況判断の難しさ ほか
第4章 カオス
もしあのとき……/指数関数的不安定性/不安定性を利用する/時間の尺度の問題 ほか
第5章 リスク
出来事に確率を割りふる/微小要素に分解する/「無知」の状況、「不確実な」状況、「確率論的な」状況/神が存在する方に賭ける ほか
第6章 統計
ファラオの政策/リスクを分散させる/独立性/統計学/相関性のある場合 ほか
【著者略歴】
イーヴァル・エクランド(Ⅰvar Ekeland)
1944年、パリ生まれ。母国語であるフランス語のほかに、英語、ドイツ語、ノルウェー語を話す。1970年から2002年までパリ=ドーフィーヌ大学教授。1989年から1994年まで同大学学長。1996年、ベルギー王立科学アカデミー大賞受賞。1997年、ノルウェー科学アカデミー会員。2003年からカナダのブリティッシュ・コロンビア大学教授。パシフィック数理科学研究所所長。関心領域は幾何学、力学からゲーム理論、経済学まで多岐にわたる。専門書に『ゲーム理論と数理経済学入門』、『凸解析と変分間題』、『応用非線形解析』、『カオス』などがある。一般読者向けには、出版年の順に『計算、予想外』(1984年)、本書(1991年)、『可能な中で最良の世界』(2000年)の3冊がある(いずれもスイユ社)。このうち『計算、予想外』はカタストロフ理論をあつかったもので、1984年にジャン=ロスタン賞を受賞し、1987年に文庫本となり、8ケ国語に訳された。また本書は1992年にダランぺ-ル賞を受賞し、2000年に文庫本となり、4ケ国語に翻訳された。『可能な中で最良の世界』は本書の「おわりに」で触れられている変分原理と最小作用の原理をテーマにしたもので、近々英訳本が出る予定。
内容説明
サイコロ、量子力学、神の存在証明、不完全性定理、スリーマイル原発事故、金融オプション…これらに共通する性質とは?「偶然」の多面性を様々な角度から明らかにする。ダランベール賞受賞。
目次
第1章 偶然
第2章 運命
第3章 予想
第4章 カオス
第5章 リスク
第6章 統計
著者等紹介
エクランド,イーヴァル[エクランド,イーヴァル][Ekeland,Ivar]
1944年、パリ生まれ。1970年から2002年までパリ=ドーフィーヌ大学教授。1989年から1994年まで同大学学長。1996年、ベルギー王立科学アカデミー大賞受賞。1997年、ノルウェー科学アカデミー会員。2003年からカナダのブリティッシュ・コロンビア大学教授。パシフィック数理科学研究所所長。関心領域は幾何学、力学からゲーム理論、経済学まで多岐にわたる。『計算、予想外』で1984年ジャン=ロスタン賞を受賞。『偶然とは何か』で1992年ダランベール賞を受賞
南條郁子[ナンジョウイクコ]
お茶の水女子大学理学部数学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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