古地図が語る大災害―絵図・瓦版で読み解く大地震・津波・大火の記憶

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古地図が語る大災害―絵図・瓦版で読み解く大地震・津波・大火の記憶

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  • サイズ A5判/ページ数 158p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784422250786
  • NDC分類 210.17
  • Cコード C0026

出版社内容情報

古地図等を題材に、歴史上繰り返されてきた大地震・津波・大火の記録を読み解く。好評「古地図むかし案内」シリーズ姉妹編。

大地震・津波・大火に襲われるたびに復興してきた人々が、書き残してきたメッセージとは――。古代から近代までの古地図・瓦版等を題材に、歴史上繰り返されてきた大災害の記録を読み解き、人の営みと教訓に学ぶ。記憶を風化させず、来たるべきその時に備えて、希望を持って生きるための書。好評「古地図むかし案内」シリーズの姉妹編として様々な時代、形状の絵図をカラーで掲載。折込み絵図・災害モニュメント探訪記の付録つき。

まえがき

◆第1章 地震と津波の国で
1 本題の前に大事な話
 ヒントはどこに
 三六人の「わたしの地震対策」
 阪神・淡路大震災以後の防災意識
 東日本大震災以後の防災意識
 危険を忘れる心理
 良寛さんの真意
 人生のリスク、人生のイベント
2 古地図、地震を語る
 明治の地図の使い方
 図書館を利用する
 明治の一枚もの地図
 古地図でみる阪神・淡路大震災
 古代の大阪の図と地震
 大阪の活断層分布
 断層と地形からみた京都
 地震からみた神戸
 地震国の図
 風光と名産と大災害と
  コラム(1) 地震・津波も退散、要石とは
◆第2章 古地図にみる南海トラフ大地震
1 江戸時代と平成は地続き
 大阪にも大津波があった
 南海トラフ巨大地震の新聞報道
 数字だけでは伝わらない
 大津波の災害地図
 街のかたちの変遷
 現代の大阪とくらべると
 川口という名の海の玄関
2 大阪府最終想定の現実味
 大津波は川を上った
 陸と川、どちらが安全
 津波の死者は地震の数千倍
 最大の被災地、幸町で
 時に雨風、災禍なし
 津波の猛威を書き残す
 再現された悲劇
 一万艘の船が津波に
 地盤の高さが分かれ目
3 くりかえす広域災害
 堺の大津波図と津波碑 
 旧五箇国大地震・大津波の図
 広域災害としての安政地震
 古地図版「大地震年代記」の警告
  コラム(2) 大地震と「世直シ」の旗
◆第3章 関西の大地震・大津波
1 古代から『方丈記』『太平記』の時代
 最古の南海トラフ大地震
 受難の九世紀
 古都を揺るがした大地震
 鴨長明、地震を語る
 『太平記』に登場した大地震
2 秀吉時代から近代
 秀吉は二度、大地震に遭遇した
 関西北部で最大規模の地震
 江戸時代を揺るがした大地震
 京都の三大地震
 昭和の二つの大地震
 明治~平成、神戸の場合
  コラム(3) 慶長の鯰、安政の鯰
◆第4章 日本史上最大級の地震の記憶
1 宝永地震を知っていますか
 南海トラフ巨大地震としての宝永地震
 津波の死者二万四千人
 被害範囲は九州から静岡まで
 江戸に富士の火山灰が降る
 大地震と巨大地震
 国難が想定される
2 一九の大地震があった
 八つの南海トラフ大地震
 宝永地震、安政南海地震の再来
 活断層による六つの大地震
 さらに五つの大地震
  コラム(4) 地震と雷、ところ選ばず
◆第5章 京阪神の大水・大火、その教訓
1 都市のリスク、大水の場合
 平安京の洪水
 京・大阪を襲った摂河大水害
 慶応四年の広域大洪水
 大阪駅が浸水、明治の大洪水
 谷崎が描いた阪神大水害
 京都で集中豪雨第一号
 再び神戸に大水害
2 減災への道、大火の場合
 都市災害としての平安京大火
 天明の京都大火にみる命の重み
 大阪、北の大火の危険度
 大火災を呼ぶ地震
  コラム(5) 近畿大風水害と関東大震災
◆第6章 記憶の伝え方
1 何を、どのように、伝えるか
 記憶を新たなメッセージに
 末代までの話題の種
 記憶に残る記録
2 さまざまな記憶のかたち
 暮らしとともに伝えていく
 大津波の石碑は今も
 淀川は覚えている
 歌舞伎になった大地震
  コラム(6) 語り継がれる稲むらの火の物語

あとがき
参考文献
さくいん

【著者紹介】
1952年生まれ。作家。著書『大阪古地図むかし案内』『続・大阪古地図むかし案内』『続々・大阪古地図むかし案内』『大阪暮らしむかし案内』『大阪名所むかし案内』『京都名所むかし案内』『奈良名所むかし案内』(創元社)、『大阪古地図パラダイス』(140B)、『大阪人のプライド』(東方出版)など。共著書『大阪の教科書』(創元社)。1996年、第3回パスカル短篇文学新人賞優秀賞受賞。編著書『超短編アンソロジー』(ちくま文庫)。

内容説明

古代から近代までの古地図・瓦版等を題材に、歴史上繰り返されてきた大災害の記録を読み解き、人の営みと教訓に学ぶ。大災害を生き延びた人々が書き残してきたメッセージ。折込み付録・新雕大坂細見全図、大坂大津浪図、大阪今昔三度の大火、災害モニュメント探訪記。

目次

第1章 地震と津波の国で
第2章 古地図にみる南海トラフ大地震
第3章 関西の大地震・大津波
第4章 日本史上最大級の地震の記憶
第5章 京阪神の大水・大火、その教訓
第6章 記憶の伝え方

著者等紹介

本渡章[ホンドアキラ]
1952年生まれ。作家。1996年、第三回パスカル短篇文学新人賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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ATSU

1
関西の人間です。大阪の詳しいことは分かりませんが,付録の「大坂大津浪図」(嘉永7年/安政元年,東京大学総合図書館蔵)はさすがに何とも言えない気持ちになりました。水色は「水入」,津波で浸水したところ。川の跡らしきところには,押し流された船が描かれています。被災の模様を伝える文章も書きこまれていますが,そこには「前代未聞」とあります。でも,本当は147年前にも地震・津波で大阪は大きな被害が出ています。(宝永地震)「記憶が途絶えていたため,前代未聞と記されたのである。」(57ページ)2018/05/22

onepei

1
大阪を中心とした本。もっと古地図を!2015/01/23

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