出版社内容情報
自己相似性をもつフラクタル図形は、
どれだけズームしても
果てしなく同じ形状が現れる不思議な図形だ。
ブノワ・マンデルブロにより
1970年代から提唱された。
自然界ではリアス式海岸、
カリフラワーの仲間の野菜ロマネスコ、
樹木の枝ぶりから、人間の血管のパターンまで、
さまざまなところに現れる。
本書は有名なジュリア集合やコッホ曲線など、
コンピューターにより
美しく表現されたフラクタル図形を多数掲載し、
現代数学の最前線の一端を
コンパクトにわかりやすく伝える。
目次
自然界のフラクタル
コッホ雪片
ハウスドルフ次元
Lシステム
平面を充填する曲線
カーペットとスポンジ
フォードの円
カオスゲーム
反復関数
バーンズリーのシダ〔ほか〕
著者等紹介
リントン,オリヴァー[リントン,オリヴァー] [Linton,Oliver]
イギリス在住。長年にわたってコンピューターと教育現場でのコンピューターの役割の研究を行ってきた。多くの分野にわたる著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
39
フラクタル。不思議な響きを持つ言葉。言霊を感じる。一種、独特な美を感じる。そこにある法則。一体、何故・・・。自然のなせる技なんだろうが、不可思議だ。2021/05/26
Bartleby
11
エッシャーの絵やモスクの装飾に見られるフラクタル(自己相似的な)パタンに興味を持って本書を手に取った。冒頭にカリフラワーの写真が載っているがこれもたしかにフラクタル。「ハウスドルフ次元」の考え方が興味深い。ある図形の大きさをm倍するために元の図形がn個必要な時、その図形の次元をdとするとn=m^dになる。この理屈でいくと、例えば“コッホ曲線”の次元数は約1.262で、整数ではなくなる。次元=位置を決めるための要素数と覚えていたので、これにはちょっとびっくりした。フラクタルの簡単な描き方も紹介してある。2022/11/08
入道雲
7
何とも言えない美しさ。荘厳さ。不可思議さ。本の内容は序盤くらいしか理解が追いつかないが、あとは純粋に楽しめば良さそう。三体問題なども紹介されてて興味深い。後半のマンデルブロ写像についてはマンデルブロズームでYouTube検索すると、もう別世界に飛べます!装丁や内容も綺麗な本で、本棚の彩りに加えたい。2021/10/02
みゃお
5
たたただその美しさに見ほれる。 数学は、美だった。2022/09/21
わんにゃん
5
YouTubeで「マンデルブロズーム」検索したけどすごく綺麗。いや、綺麗と言うよりは怖いと言った方がいいかもしれない。太陽みたいだったな。2021/05/07