出版社内容情報
振り子と、ペン、紙を組み合わせただけのハーモノグラフが生み出す、多彩で美しい図像をもとに、音と数の不思議な関係を探る。
ギリシャの哲学者ピュタゴラスは和音と数の結びつきを明らかにし、宇宙は数の法則で支配され、音楽で満たされているとした。19世紀末、西洋の社交界で流行した「ハーモノグラフ」は、音と数の関係を利用して作られたまさにピュタゴラス的装置であった。2つか3つの振り子と、ペン、紙を組み合わせた簡単な装置が、驚くほど多彩で美しい図像を生み出す。のちにこの装置はすっかりすたれるが、再発見した著者同様、読者も音と数の織り成す美しさに魅了されるだろう。
目次
ハーモニーの発見
宇宙を表す一弦琴
倍音と音程
全音と半音
ハーモニーの配列
リサジュー図形
振り子
2つのハーモノグラフ
直交ハーモノグラフのユニゾン(1:1)
ユニゾンに近い比〔ほか〕
著者等紹介
アシュトン,アンソニー[アシュトン,アンソニー] [Ashton,Anthony]
音を図形化する19世紀の装置「ハーモノグラフ」研究家
山田美明[ヤマダヨシアキ]
英仏文訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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1959のコールマン
30
☆5。「アルケミスト双書」のうちの一つ、と言えば分かるように、この本は専門知識をある程度知っているひと向け。いや、それだけでなく、美術センスも問われる・・・万人向けでは全くありません。「何だこの訳の分からん本は???!!!」とお怒りになる方もいるでしょう。まずは図書館で実物を見て判断を。と言いながら、ワタクシは専門知識、美術ともに無知に近いのですが、「音楽の美しい宇宙」同様、ビジュアル的に楽しんでおります。・・・あああ美しい・・・。2019/09/06
めがけん。
3
プレートの円の中にペン刺した歯車ぐるぐるさせて、お絵かきするおもちゃ、アレでよく遊んだナアと思いつつ。同じ波長のサイン波を直交させるとリサージュ曲線になるわけだ。数ⅢCなど、もう殆ど忘れてしまった。2013/07/26
刻猫
2
ハーモニーを可視化することで浮かび上がる美しい図形。感覚の有機的な結びつきが、何とも魔的。2013/07/13
AQL
1
こういうものこそ小学校で教えるべき。本書の最も簡単な装置(音叉に鏡をつけて光線を当てるだけ)なんてそのまま総合学習の教材にできる。2016/12/24
はるゆう
1
流し読み。絵がきれいだなぁ・・・。2013/07/11