出版社内容情報
【解説】
文明が始まって以来,人間は天体現象を自らの運命と結びつけ,伝説,神話,民話を創った。星座,太陽と月,天空の異変,雲・雨・風などに分類,天文と人間の関係を探る。
目次
第1章 人間にとって天空とは何か
第2章 星座の伝説
第3章 太陽と月の伝説
第4章 天空の異変
第5章 雲、雨、風の伝説
資料篇(天空、そのさまざまな様相;ヨハネの黙示録;共和暦;行商人の売る読み物;『愚者の船』;『民話の宝庫』;民間の天気予報;荒々しい天気;聖ヨハネの祭り)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
147
むかしからの天文についての話を絵や図を用いて説明してくれます。不思議な現象が今のようには説明がつかずに神さまが絡んだりとかいうことで表していたのでしょう。民話の宝庫というのもよくわかります。日本にも風神や雷神があるのですが、 外国にもそのような絵があるとは思いませんでした。まあボッティチェリの絵にも出てきますが。2017/03/12
風斗碧
1
世界の創世神話は、天文現象と繋がっていることが多い。そしてそれは大概、荒唐無稽で意味不明な世迷いごとだ。でもそれがどれだけ世界の人を豊かに形作ってきたことだか。世界各地を扱っているスケールの大きさ、図版の多さが楽しい。本書は主に太陽と月、気象現象についての逸話が多かったので、こんな感じで各国の星座にまつわる逸話があると、より楽しい。2016/10/08
まさきち
1
天文学ではなくて,天文.空にまつわることを,人間がどうとらえてどう語りついできたかの話.民間伝承で語られる彗星などの話が,図説豊富にまとめられている.のんびり博物館を見ているような気分で読めた.2016/05/30
Masakiya
1
世界各地の天空にまつわる伝説をカラフルな図版とともに収集している。人間は古来から、天体の正確な運行を司る永久の秩序を見い出そうと欲し、無秩序に見える天候等の自然現象や理不尽な人間の運命をも、その秩序によって説明、予測できるはずだと信じていた。いや信じたがっていたようだ。観測のレベルは上がったものの、地震予知というのもこれと同根の願望であるのだと思った。5月21日の日食は正確に予測できても、その日の天気は予測できないものだ。2012/05/06
naoto
1
南半球で見られる星座に道具の名前が多いのは、航海ができるようになってから発見したからなんだな。2009/12/19