創元世界史ライブラリー<br> ヴァイキングの歴史―実力と友情の社会

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創元世界史ライブラリー
ヴァイキングの歴史―実力と友情の社会

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784422203416
  • NDC分類 238.9
  • Cコード C1322

出版社内容情報

略奪者、傭兵、交易商人、政治的支配者として欧州史に深く関与したヴァイキングの独特な社会を再構成、歴史的存在として照射する。8?11世紀にかけて西欧諸国に恐怖に陥れたヴァイキング。しかし彼らは単なる略奪者ではなかった。時に傭兵として、商人として、あるいは政治的支配者として東西ヨーロッパの歴史に深く関与し、他方で農業を生業として独自の法的社会を築いており、その実態は一様には語れない。本書では主としてアイスランドのサガを用いてその社会を再構成し、歴史的存在としてのヴァイキングの全体像に迫る。ヴァイキング史の碩学による通史。

序 章 ヴァイキング、ヴァイキング時代、ヴァイキング活動
  1 さまざまなヴァイキング像
  2 ヴァイキング時代
  3 ヴァイキング活動
  4 ヴァイキングとは何であったのか
  5 ヴァイキングと諸国家の形成
  6 大海原を超えて
  7 本書のねらい

第1章 ヴァイキング活動と北欧社会
  1 ヴァイキングの生活
  2 船と航海
  3 社会関係、家族関係

第2章 農民――「独立王国」の主人
  1 農民とはなにか
  2 散居定住と農場世帯
  3 自然志向型の農民経済

第3章 土地を求めて――植民と相続
  1 新世界の発見・探検・植民
  2 移住組織、土地占取、土地配分
  3 山の放牧地、採草地、浜辺と海
  4 遺産相続の慣行

第4章 商人なき交易
  1 小農民の商い
  2 市の立つ日
  3 遠隔地交易
  4 都市と交易地
  5 物資流通は商業とは限らない

第5章 集会――法的共同体と祭祀
  1 自立農民の社会形成
  2 人的および地域的結集
  3 集会制度は国家か

第6章 血の復讐――実力の世界の相互保障
  1 実力の世界
  2 『ラックスデーラ・サガ』――親族内フェーデの物語
  3 平和維持の社会システムとしての復讐

第7章 歓待と宴――もてなしの社会
  1 さまざまな宴
  2 祭宴と権力
  3 接待と租税の原型

第8章 贈与がむすぶ社会
  1 人間関係を育成する贈与
  2 婚姻関係を証明する贈与物
  3 相続
  4 王による贈物の強制

第9章 海軍役――農民の武装と王権
  1 農民社会に王権が必要な理由
  2 レイザング(海軍役)制度と在地組織
  3 農民から国民へ

終 章 歴史のなかのヴァイキング社会

解  説 『北の農民ヴァイキング』から『ヴァイキングの歴史』へ小澤 実
あとがき
文献解題
索  引

熊野 聰[クマノ サトシ]
【著者】熊野聰(くまの・さとる)
1940年東京生まれ。東京教育大学文学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科中退、経済学博士。滋賀大学経済学部教授、名古屋大学情報文化学部教授、豊田工業大学教授を歴任(名古屋大学名誉教授)。著書:『北欧初期社会の研究』未來社、『サガから歴史へ』東海大学出版会、『北欧史』(共著)山川出版社、『ヴァイキングの経済学』山川出版社、『続・サガから歴史へ』麻生出版など多数。訳書5冊。

小澤 実[オザワ ミノル]

内容説明

8世紀末から11世紀にかけて西欧諸国を恐怖に陥れたヴァイキング。だが、彼らは単なる略奪者ではなかった。傭兵、商人として、あるいは政治的支配者として東西ヨーロッパの歴史に深く関与し、他方では農業を営み独自の法的社会を築いた。本書では北大西洋のヴァイキングに着目、サガを用いてその社会を再構成し歴史的存在としてのヴァイキングの実像に迫る。北欧初期社会史のパイオニアによる必読の1冊。

目次

序章 ヴァイキング、ヴァイキング時代、ヴァイキング活動
第1章 ヴァイキング活動と北欧社会
第2章 農民―「独立王国」の主人
第3章 土地を求めて―植民と相続
第4章 商人なき交易
第5章 集会―法的共同体と祭祀
第6章 血の復讐―実力の世界の相互保障
第7章 歓待と宴―もてなしの社会
第8章 贈与がむすぶ社会
第9章 海軍役―農民の武装と王権
終章 歴史のなかのヴァイキング社会

著者等紹介

熊野聰[クマノサトル]
1940年東京生まれ。東京教育大学文学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科中退。名古屋大学教養学部教授等を歴任。西洋経済史、北欧史専攻

小澤実[オザワミノル]
1973年愛媛県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。立教大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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キャプテン

35
★★★★☆_「世界はきっと、ぼくのものフェア」第三弾、ヴァイキング編。侵掠のイメージが強く、海賊という側面が印象深いヴァイキング。アングロ・サクソン人の島となったブリテン諸島を襲撃。イギリス北部にデーンローという場所があるのは、ヴァイキング(デーン人)が住み着いたことに由来するほど、イングランドの文化にヴァイキングは入り込んでいる。そんなヴァイキング、この本を読むとイメージが変わってきて、海賊的存在というより、出稼ぎ軍団に思えてくる。少し乱暴で、とても純粋な存在に思えてくる。北欧に一度行ってみたくなった。2019/10/11

六点

9
斯界の古典にして基本書。掠奪を旨としていたわけでは無いのは知っていたが、世界は何処でも中世は自力の時代であったのだなあ、と、思う。「個体発生が系統発生を繰り返す」を地で行く様な「アイスランドのサガ」解読による、ヴァイキング社会の成立と発展は大変に興味深かった。現代の政治とは歴史とは無縁で成立し得ないのだが、北欧のその後に於いて、王権の成立に遅れた結果、独特の北欧の政治体制となったのであろうなと思わせる。最後にできたアイスランドが、ある意味ゲルマン人の古層を残している事に得心がいった。2020/04/18

スプリント

5
知られざるヴァイキングの生活が書かれており楽しめました。歴史よりも文化史、風俗史的な内容です。2017/05/31

Mana

4
ヴィンランド ・サガ作者の推薦本。直接ヴィンランド・サガとの関連はないけど、彼らの文化を知ることで登場人物たちへの理解が深まった気がする。決して暴力が荒れ狂うだけの世界ではなく、その中でも法律や規範が存在する。女性にも限定的ながら相続権が認められていたのを知ってイメージが好転したけど、略奪婚が普通に行われていたり、過度な理想化は厳禁だと思った。印象的なのは血の復讐は権利であり義務でもある。トルフィンの行動は個人的な感情の他に、ヴァイキングの価値観もあるのだと知った。2019/07/17

MUNEKAZ

4
『サガ』をもとに描くヴァイキング。「略奪者」「航海者」という印象が強い彼らだが、あくまで基本は独立独歩の「農民」であり、不足分を略奪や交易にて賄っていたとする。さらに散在して居住しているので都市的空間や王権の伸長が見られず、副題にあるような「実力(暴力)」と「友情(贈与・血縁など)」による自力救済の社会が展開されていく。西欧地域や日本中世とも一味違うヴァイキングの社会が垣間見える面白い一冊です。2017/05/19

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