出版社内容情報
鉄道誕生の背景とプロセス、社会への多岐にわたる影響を経済・経営史の観点から考察。比較経営史の第一人者による待望の通史。
19世紀初頭にイギリスに登場した鉄道は時をおかずして世界中に伝播し、輸送の効率化、工業化の促進、ライフスタイルの変化など、各国の近代化に多大な影響を与えた。本書では蒸気機関導入以前の初期鉄道から説き起こし、蒸気機関車誕生の背景とプロセス、さらにその経済社会への多岐にわたる影響を経済史・経営史の観点から考察し、鉄道誕生の秘密とそのインパクトの内容を明らかにする。比較経営史の第一人者による待望の通史。
序章 初期鉄道の萌芽
1 初期鉄道の形成
2 公共鉄道の出現
第1章 蒸気機関の発明
1 蒸気機関の発想
2 セイヴァリーの蒸気機関
3 ニューコメンの蒸気機関
第2章 蒸気機関の発達
1 産業革命の進展
2 蒸気機関の乗り物への利用――蒸気船
3 蒸気機関の乗り物への利用――蒸気自動車
4 蒸気機関の発達と産業革命
第3章 蒸気機関車の誕生
1 「蒸気機関車の父」リチャード・トレヴィシック
2 ウィラムを拠点にした技術の集積
3 「鉄道の父」ジョージ・スティーヴンソン
第4章 ストックトン・ダーリントン鉄道の成立
1 19世紀初頭の蒸気機関車の動向
2 ストックトン・ダーリントン鉄道の開業
第5章 鉄道時代の成立――リヴァプール・マンチェスター鉄道
1 リヴァプール、マンチェスターの輸送問題
2 リヴァプール・マンチェスター鉄道の建設
3 リヴァプール・マンチェスター鉄道の開業
第6章 鉄道社会の形成――世界への波及
1 「鉄道時代」の予測
2 鉄道網の形成
3 「鉄道社会」の到来
4 イギリスの鉄道は世界へ
参考文献
索引
【著者紹介】
1940年千葉県生まれ。京都大学文学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。福島大学経済学部助教授、学習院大学経済学部教授を経て、学習院大学名誉教授。著書:『イギリス鉄道経営史』(日本経済評論社)、『阪神電気鉄道八十年史』(共著、阪神電気鉄道)、『イギリス経済史――盛衰のプロセス』(編著、有斐閣)、『近代ヨーロッパの探求 鉄道』(共編著、ミネルヴァ書房)など。
内容説明
18世紀はじめに誕生した鉄道は時をおかずして世界中に伝播し、輸送の効率化、工業化の促進、ライフスタイルの変化など、各国の近代化に多大な影響を与えた。本書では蒸気機関導入以前の初期鉄道に遡り、本格的鉄道登場の背景とプロセス、さらにその経済社会へのインパクトを経済史・経営史的観点から考察し、鉄道誕生の秘密とその意味を明らかにする。比較経営史の第一人者による鉄道草創期の本格的通史。
目次
第1章 初期鉄道の萌芽
第2章 蒸気機関の発明
第3章 蒸気機関の発達と産業革命
第4章 蒸気機関車の誕生
第5章 ストックトン・ダーリントン鉄道の成立
第6章 鉄道時代の成立―リヴァプール・マンチェスター鉄道
第7章 鉄道社会の形成―世界への波及
第8章 イギリスから世界へ
著者等紹介
湯沢威[ユザワタケシ]
1940年千葉県生まれ。京都大学文学部西洋史学科卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。一橋大学経済学部助手、福島大学経済学部助教授を経て、学習院大学経済学部教授。2011年3月、同大学退職。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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