創元世界史ライブラリー<br> 近代ヨーロッパの形成―商人と国家の近代世界システム

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創元世界史ライブラリー
近代ヨーロッパの形成―商人と国家の近代世界システム

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784422203362
  • NDC分類 230.5
  • Cコード C1322

出版社内容情報

最新の研究成果を整理、「商人と国家」を軸とする著者独自の視点も加え、近代ヨーロッパ形成の過程を多面的かつ具体的に論じる

近代ヨーロッパ世界は他地域をはるかに上回る経済成長を遂げ、強大化した。では、その「近代ヨーロッパ」はいつ、どのようにして形成されたのか。本書では「近代世界システム」論を批判的に摂取、欧米の最新の研究成果を整理しながら、アントウェルペンを起点とする商人ネットワークの拡大と、産業革命、財政軍事国家論を関連づけ、近代ヨーロッパ形成の過程と理由を多面的かつ具体的に論じる。経済史家ならではの考察が光る一冊。

序 章 近代ヨーロッパ形成を読みとく視点
  一 近代ヨーロッパはどのようにして形成されたのか
  二 「大分岐」論争――ヨーロッパとアジア、経済成長の分岐点
  三 産業革命の発生条件――なぜイギリスだったのか
  四 商人と国家の「近代世界システム」論
第一章 商人と国家の「近代世界システム」――グローバルヒストリーとの関係から
  一 グローバルヒストリーの潮流
  二 グローバルヒストリーと近代世界システム
  三 近代世界システムとヨーロッパ
  四 国際的な商人ネットワークと主権国家
第二章 商人ネットワークの拡大――アントウェルペンからロンドンまで
  一 アントウェルペンの役割
  二 世界最大の貿易都市アムステルダム
  三 ロンドンとアントウェルペン
  四 商人のネットワークからみた近代世界システム
第三章 国家の介入と経済成長――情報からみたオランダとイギリス
  一 モノの経済史から情報の経済史へ
  二 ディアスポラと情報伝播
  三 アムステルダムの役割
  四 ヘゲモニーの移行
  五 情報からみたグローバルヒストリーと近代世界システム
第四章 主権国家の成立――財政と商業からの視点
  一 主権国家をめぐって
  二 肥大化する国家財政
  三 国家と商業との関係
第五章 大西洋貿易の勃興とヨーロッパの経済成長
  一 大西洋経済の勃興
  二 大西洋貿易の特徴
  三 各国の大西洋貿易
第六章 近代世界の誕生――フランス革命からウィーン体制期の経済史
  一 イギリス産業革命期の経済成長は遅かった
  二 ヨーロッパ経済の変化
  三 商人ネットワークの変化
  四 ウィーン体制の経済的意味
終 章 近代ヨーロッパの形成――国家と情報と商人と
  一 近代ヨーロッパの形成過程
  二 情報が支えたイギリス帝国――「ジェントルマン資本主義」再考

内容説明

近代とは、ヨーロッパの世紀であった。ヨーロッパはいかにして他地域に先んじて経済発展を遂げ、主権国家体制を整え、やがて世界各地に植民地をつくるまでに強大化できたのか。何がヨーロッパの近代化を可能ならしめたのか。アントウェルペンを起点とする商人ネットワークの拡大、産業革命、財政=軍事国家など多岐にわたるテーマを関連づけ、近世の経済発展から主権国家の誕生までを多面的かつ具体的に論じる。

目次

序章 近代ヨーロッパ形成を読みとく視点
第1章 商人と国家が織りなす世界史―近代世界システムとグローバルヒストリー
第2章 商人ネットワークの拡大―アントウェルペンからロンドンまで
第3章 「情報」が変えた世界―商業活動と国家の関係
第4章 主権国家の成立―財政と商業からの視点
第5章 大西洋貿易の勃興とヨーロッパの経済成長―各国の貿易と帝国間貿易
第6章 近代世界の誕生―フランス革命からウィーン体制期の経済史
終章 近代ヨーロッパの形成―国家と商人と情報と

著者等紹介

玉木俊明[タマキトシアキ]
1964年大阪市生まれ。同志社大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科(文化史学専攻)博士後期課程単位取得退学。現在、京都産業大学経済学部教授(西洋経済史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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左手爆弾

6
ウォーラーステインの近代世界史ステムを批判的に継承し、また限られた文献でのみ読み取ろうとするグローバルヒストリーの手法を批判しながら、近代世界の成立を描く。筆者は単に資料が語ること以上に、リアルなものの流れ、さらには情報の流れに注目する。アントウェルペンの商人離散を期に、離れていても等質なシステムが出現し、それによって国家の政治的領域に縛られない商業空間が成立したことを重要視している。商人の自由な活動が政治に先行して統一をもたらしたという視点は重要であろう。あとがきでは歴史研究の方法について熱く語る。2015/01/14

hurosinki

4
再読。近世、北方ヨーロッパの大都市アントウェルペンには膨大なモノ・カネとともに、宗教的寛容から人々と情報が集積していた。スペインの脅威を受け、16世紀中盤〜17世紀前半にかけて多くのアントウェルペン商人がロンドン、アムステルダムに移住する(ディアスポラ)。こうして商業知識を共有する三都市からなる巨大な経済圏が北西ヨーロッパに出現した。書類様式など商業知識の均質化には商人の移住のみならずグーテンベルク革命による『商人の手引書』の大量出版、取引所からの商業新聞の印刷も寄与していた。ここが本書のキモになる。2020/04/22

預かりマウス

1
この著者の本は何冊も読んできたが、本書もわかりやすく面白い書。ウォーラーステインの「近代世界システム」論やグローバルヒストリーを批判的に摂取しながら、財政-軍事国家の経済政策と、国際的な商人ネットワークが近代ヨーロッパの形成に大きく寄与したと立論する。産業革命の虚実を巡る様々な議論についても扱われている。あとがきでは歴史叙述に係る著者の考え(歴史叙述は個別史料の集積では有り得ず、歴史家が全体を見通す力が重要)が述べられており、こちらも中々面白い。2021/03/06

陽香

1
201209102017/07/18

ヤン・フォン・ライデン

1
多角的な視点から論を下しており、非常に分かりやすく為になる。グローバルヒストリーや大分岐論について知る上で入門的に使える。 ただ、何度か同じ意見の繰り返しが見られた。2015/05/20

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