出版社内容情報
セラピストとクライエントが互いに一人の人間として真摯に出会う相互性の体験は、心理臨床の核心にありながら、その歴史の中でしばしば見失われてきた。本書は、フロイト、ユング、ロジャーズをはじめとする様々な臨床家の実践事例を詳細に再解釈することを通じて、相互性の思想が学派を超えて受け継がれてきたことを示しつつ、その現代における意義を明らかにする。これまでにない視点から心理臨床の本質を捉え直す画期的入門書。
内容説明
セラピストとクライエントが互いに一人の人間として真摯に出会う相互性の体験は、心理臨床の核心にありながら、歴史の中でしばしば見失われてきた。本書は、フロイト、ユング、ロジャーズをはじめとする様々な臨床家の実践事例を詳細に再解釈することを通じて、相互性の思想が学派を超えて受け継がれてきたことを示しつつ、その現代的意義を明らかにする。これまでにない視点から心理臨床の本質を捉え直す画期的入門書。
目次
心理臨床における相互性
第1部 相互性の体験を読み解く(関係性をどう読み解くか―フロイトとラングスの解釈論;ユングにおける相互性と非転移の観点―初期解釈論の再検討から;ロジャーズにおける相互性の体験―「沈黙の事例」の再検討を通して;フェレンツィの心理臨床論とその到達点―外傷論から相互的な関係性へ;ウィニコットにおける移行―変化の臨界点 ほか)
第2部 相互性の心理臨床論とその展開(二者心理学の概念とその意義;グループ状況をどう理解するか―心理臨床における多者心理学の可能性;転移・逆転移概念の批判的検討―セラピストの省察のために)
著者等紹介
西隆太朗[ニシリュウタロウ]
1971年生まれ。1995年に京都大学教育学部を卒業後、2002年に同大学大学院で博士号(教育学)を取得。臨床心理士、公認心理師。現在、ノートルダム清心女子大学教授。精神分析学、ユング心理学における関係性についての研究から出発し、近年は子どもたちとかかわる保育研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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