出版社内容情報
CBT(認知行動療法)の専門家が、うつ病のCBTの全セッションと、そのスーパービジョンの様子を紙面に再現。「CBTを身につけたいけど、なかなか陪席やスーパービジョンの機会を得られない」という方をはじめ、CBTに興味のある方、これからCBTを受けようと思っている方にもおすすめの一冊です。
≪本書の特徴≫
●セッションとスーパービジョンを追体験できる
CBTで取り扱うことの多いうつ病。その典型的な患者さんとの全16回のセッションと、それに対するスーパービジョンを再現。逐語録を読むようにして、CBTの診療の流れや注意すべきポイントを学べます。専門書ではとりこぼされてしまいがちな、ちょっとした言葉のかけ方や、患者さんに合わせた治療の工夫なども示されていて、「かゆいところに手が届く」一冊です。
●臨床場面で遭遇する疑問に答える
第1部では、CBTの基本的なスキルや考え方について、Q&A方式で簡単におさらいします。「CBTについては勉強したことがあるけど、応用はできない」「実際にCBTを診療に取り入れてみたけど、いまいちコツがつかめない」といった読者の疑問に対して、具体的に回答。「行動活性化」や「認知再構成」など、CBTのさまざまな技法についても解説されているので、復習にも役立ちます。
●簡潔なまとめでわかりやすく
セッション部分の最後には「セラピストの治療ノート」が挟まれ、そのセッションで取り扱った内容のまとめが行われます。また、スーパービジョンでは、スーパーバイザーのアドバイスがポイントとしてまとめられていて、それぞれ要点を把握しながら読み進めることができます。CBTを勉強中の医療関係者はもちろん、専門的な知識をもっていない患者さんやそのご家族が読んでも、セッションの流れや治療の焦点について理解できるようになっています。
●ダウンロード可能な資料やおすすめ文献つき
巻末には、セッションの中で患者さんに配布した資料がまとめられており、ダウンロードできるようになっています。そのまま患者さんに配布したり、自分なりにアレンジしたりして、実際の診療場面に活用してみてください。また、CBTの基本から応用まで、勉強に役立つ幅広いジャンルのおすすめ文献も紹介しています。
内容説明
「認知と行動のどちらから扱っていく?」「アジェンダ設定のポイントは?」といった読者の疑問に対して、具体的に回答。CBTの技法についても解説されているので、復習にも役立ちます。典型的なうつ病の患者さんとの全16回のセッションと、それに対するスーパービジョンを再現。逐語録を読むようにして、CBTの診療の流れや注意すべきポイントを学べます。
目次
第1部 認知行動療法の基本スキルQ&Aこんなときどうする?(CBTの臨床経験が浅いのですが、どのようなかたちで進めていくのがよいでしょうか?;患者さんがマニュアルから外れた話題を始めたときは、どう対応するとよいでしょうか?;典型的なうつ病の患者さんに対する治療の流れを教えてください。CBTでは認知と行動のどちらから扱っていくのがよいでしょうか?;毎回のセッションをどのように組み立てるとよいでしょうか? ほか)
第2部 うつ病の認知行動療法セッションとスーパービジョンの実際(心理教育;セルフモニタリング;目標設定;行動活性化;問題解決法 ほか)
著者等紹介
蟹江絢子[カニエアヤコ]
1984年生まれ。国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター認知行動療法部医師。筑波大学医学専門学群医学類卒業。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科認知行動医学系博士課程修了。国立国際医療研究センター初期研修医、国立精神・神経医療研究センター病院を経て現職。精神科医師、臨床心理士
堀越勝[ホリコシマサル]
1956年生まれ。国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長。米国バイオラ大学で臨床心理学博士取得。マサチューセッツ州のクリニカルサイコロジストのライセンス取得。ハーバード大学医学部精神科においてポストドクおよび上席研究員としてケンブリッジ病院の行動医学プログラム、マサチューセッツ総合病院・マクレーン病院の強迫性障害者研究所、サイバーメディシン研究所などで臨床と研究に従事。2002に帰国し、筑波大学大学院人間総合科学研究科講師、駿河大学心理学部教授を経て現職。臨床心理士。山梨大学医学部客員教授、武蔵野大学客員教授、慶應義塾大学医学部精神科非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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