河合隼雄と子どもの目―“うさぎ穴”からの発信

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河合隼雄と子どもの目―“うさぎ穴”からの発信

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784422117096
  • NDC分類 909
  • Cコード C0011

出版社内容情報

1990年にマガジンハウスから刊行された『〈うさぎ穴〉からの発信』の復刊本。

 河合隼雄は、児童文学を自らの生きる指針として読み、こよなく愛した心理臨床家の一人である。
 臨床家としてクライエントと向き合う中で、著者は「たましい」との関係にしだいに深く気づかされていったという。目に見えず、ふれることもできない「たましい」の存在を、曇りなく澄んだ「子どもの目」ははっきりととらえることができる。だからこそ児童文学は、著者にとって生きる指針となりえたのである。

 「たましいの存在について語るのは、ファンタジーという形がもっとも適している」。生き生きとした子どものまなざしは、豊かな感性の輝きを見いだすだけでなく、ときには身近な人の心の中に、言葉にならない深い悲しみをも読み取る。

 1990年にマガジンハウス社から刊行された『〈うさぎ穴〉からの発信』の復刊本。子どものこころに温かく寄り添う、繊細で緻密な臨床家としての視点が、カニグズバーグをはじめ、エンデやケストナー、ギャリコ、また宮澤賢治や今江祥智、長新太、佐野洋子と、ファンタジーから絵本までの多彩な作品を、説得力ある言葉で読み解いてゆく。

 「児童文学は、子どものためだけのものではなく、われわれが生きてゆく上で必要な深い示唆を多く含む。だから、若者や大人たちにこそ読んでほしいのだ」と言う著者に従って、子どもが主人公の物語を、いま一度読み直してみてはどうだろうか。

内容説明

現代人のたましいの危機は、ファンタジーと切り離されたときから始まった。おとなは見ることができなくなってしまったものを「子どもの目」を通して取り戻す。

目次

1(読むこと・書くこと;「うさぎ穴」の意味するもの;児童文学の中の「もう一人の私」)
2(アイデンティティの多層性―カニグズバーグの作品から;少年の内界の旅―『さすらいのジェニー』を読んで;『はてしない物語』の内なる世界 ほか)
3(児童文学のすすめ;小学四年生;子どもの知恵に学ぶ ほか)

著者等紹介

河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年、兵庫県生まれ。京都大学教育学博士。京都大学名誉教授。元・文化庁長官。日本の臨床心理学における第一人者。2007年7月19日に逝去。1959年にアメリカへ留学。1962年にスイスのユング研究所に留学し、日本人として初めてユング派分析家の資格を取得。1965年に帰国後、京都大学教育学部で臨床心理学を教えるかたわら、ユングの分析心理学を日本に紹介し、その発展に寄与。1992年、京都大学を退官。1995年、国際日本文化研究センター所長、2002年、第一六代文化庁長官に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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roughfractus02

11
羊を羊と呼ぶこと、言葉が現実にある対象を指示する時、言語学では外苑という。一方、羊をライオンと呼ぶこと、言葉が現実にない対象を指示する時、それを内包という。他者と外延記述を共有する意識は現実的であり、個々に異なる内包記述を持つ無意識は想像的/空想的とされる。著者は親から自立を始める10歳の子供に言葉の使用における外延と内包、意識と無意識の葛藤を見つつ、児童文学における「子どもの目」を通して、社会化した大人の現実が単層的になったがゆえに、子供時代には多層的だった現実を抑圧し、心の病が生じる過程を読者に示す。2023/02/13

阪口まな

5
ファンタジーの必要性、父親殺し、いま考えていることがかたちになってきた気がする。自我を確立する時期の子どもたちはもちろん、人間性から乖離した現代の大人たちにもファンタジーの力が必要なのだ。父親殺しの語彙が好きなのだけれども、いま考えるべきは人間関係の喪失か。2023/10/02

清水聖

1
準備中2024/03/11

kungyangyi

1
児童文学と言えるものは、子供におもねて単純なハッピーエンドを用意するような本でなく、時にどうしようもならない現実をしっかり描いたもの、といった文章が印象に残っている。児童文学は、子供だけでなく大人が読んでも面白いもの、とも書いていたと思う。

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