出版社内容情報
ユングの生涯やユング心理学の成立過程、「元型」「コンプレックス」といった基本概念や夢分析についての解説に加えて、神話、童話、錬金術、東洋思想、宗教と心理療法との内的なかかわりを考察する。宗教から心理学の道に入った著者が長年の研究をもとに、いきいきとした筆致でつむいだユング心理学への誘い。「魂の医者」として生涯を送ったユングの多様な業績を、ユング派精神分析の第一人者が案内する格好の入門書。
「ユング心理学というのは別に体系だった学問ではない。しかし、やはり体系や構造があるように思う。概念なども固有の語彙や用語ももち、時に精神分析とは特に同一の用語を使いつつその意味内容が全く相違するという所もある。それに、その構造では、ある程度進まないと全く分からないというやっかいなことがある。ちょうどコンセントに電気を入れるとパッと全体が照し出される電気機械のセットのように、今まで部分が分かっていても全体がもう一つ分からなかったところが電流が通ると、一度にパッと分かるというような性質をもっているのである」
(第1章「ユング心理学との出会い」より)
内容説明
ユング派精神分析の大家による格好の案内書が待望の復刊。
目次
第1章 ユング心理学との出会い
第2章 ユング心理学の成立
第3章 ユング心理学の基本概念
第4章 ユング心理学と夢分析
第5章 ユング心理学の展開
第6章 ユング心理学研究法
付録 ファンタジー・グループの理論と実際
著者等紹介
樋口和彦[ヒグチカズヒコ]
1927年横浜生まれ。同志社大学神学部・大学院神学研究科修了。米国アンドヴァー・ニュートン神学校にて神学修士(S.T.M)および神学博士(D.Min.)を取得。京都文教大学学長。深層心理学、宗教心理学専攻。C・G・ユング研究所にて在外研究。1983年、ユング派精神分析家の資格を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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