出版社内容情報
自己・身体・外界の体験からリアルさが失われる離人感の奥に、逆説的に、新たな潜在的主体がうごめいている――。離人感それ自体を個々人が体験している心的リアリティと捉え、独自の心理尺度や風景構成法を用いた研究を通じて、一人ひとりのクライエントの心が生きている次元に迫る新たな視座を提示する。主体性や社会性をめぐる現代のさまざまな心理社会的問題にアプローチするための新たなパースペクティヴを構築する試み。
内容説明
自己・身体・外界の体験からリアルさが失われる離人感の奥に、逆説的に、新たな潜在的主体がうごめいている―。離人感それ自体を個々人が体験している心的リアリティと捉え、独自の心理尺度や風景構成法を用いた研究を通じて、一人ひとりのクライエントの心が生きている次元に迫る新たな視座を提示する。
目次
序章 心の生きている次元へのアプローチ―心のポテンシャルを捉える視座
第1章 離人症論の再検討
第2章 木村敏の存在構造論の理論的再検討
第3章 存在構造論の実証的再検討―心的現実感と「心の軸足」を捉える視座
第4章 木村敏の離人症論の再検討
第5章 心的現実感と「心の視点」を捉える風景構成法による心理アセスメント
第6章 本書のまとめと総合的検討―自己性のポテンシャルを生きる
著者等紹介
松下姫歌[マツシタヒメカ]
1968年兵庫県生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)、臨床心理士。現在、京都大学大学院教育学研究科准教授。専攻は臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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