いのちと病い―“臨床哲学”に寄せて

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  • サイズ A5判/ページ数 143p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784422115580
  • NDC分類 493.71
  • Cコード C3011

出版社内容情報

人の病いの原因は遺伝子・脳であったりするが、「病苦」の探究には人間そのものが関わる。木村敏と論客たちの珠玉の論集。

心の病いの「原因」は脳にあっても、それを病みつつ必死に生きる病者の「苦悩」は、人の生き様に触れた思索でしか扱えない。その思索を《臨床哲学》と呼ぶ。木村敏氏は、人間の客観視によって標準化・至便化を目指してきた世界観に異をとなえ、〈生〉の探究に「主観」を導入した。そしていま〈死〉の探究に「あいだ」を導入することにより、またひとつ大きなピークを築く。その金字塔を記念して錚々たる論客が寄せた珠玉の論集。

はじめに

あいだと生死の問題 木村 敏

生命論的差異について――イントラ・フェステゥム論に向けて   檜垣立哉
コタール症候群の一症例について   保科正章
木村敏の思考の西欧デの受容について   ジョエル・ブーデルリック
生命と正常性――カンギレム、ミンコフスキー、木村   深尾憲二朗
自己と他者の異同とその精神病理――死をめぐる民俗学との対話の試み                                     岡 一太郎

木村敏の思索の軌跡――あとがきに代えて   野間俊一

内容説明

病むことを生きるアクチュアリティ。水平の「あいだ」―生命体と環境(主体と世界)の出会い。垂直の「あいだ」―生命体が「生命の根拠」に根ざす関係。

目次

あいだと生死の問題
生命論的差異について―イントラ・フェストゥム論に向けて
コタール症候群の一症例について
木村敏の思考の西欧での受容について
生命と正常性―カンギレム、ミンコフスキー、木村
自己と他者の異同とその精神病理―死をめぐる民俗学との対話の試み
木村敏の思索の軌跡―あとがきに代えて

著者等紹介

野間俊一[ノマシュンイチ]
1965年香川県生まれ。京都大学医学部卒業、医学博士。ヴュルツブルク大学精神療法・医学的心理学研究所を経て、京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座精神医学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ポカホンタス

4
木村敏先生の80才記念出版。「あいだ」とイントラフェストゥムについての檜垣氏の整理が良かった。深尾先生の生命論的精神病理学の提唱は読み応えがあった。野間先生の木村概論も貴重。2016/04/10

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