出版社内容情報
体と心のつながりを、二度の大震災、深層心理学、競技アスリートの心のケアなども視野にいれて、多方面から自在に描きだす一冊。
体と心のつながりについては、さまざまな方面からのアプローチがあるが、それが個人の体・心から環境・文化的な体験へと広がり深まるとき、その共震は「たましいの揺れ」として人に、歴史に、刻まれていく。その諸層を「二度の大震災」にまつわり、深層心理学に依拠し、そして競技アスリートの心のケアも視野に、多方面から自在に描く。〈日本臨床心理身体運動学会〉がこれから総力あげて挑む「こころとからだの臨床学」の地平!
はじめに 「揺れるたましい」を監修して
序章 揺れるたましい 山中康裕
第一部 大地の揺れとこころの揺れ
第一章 大震災とたましい 前林清和
第二章 希望を生む協働――大震災とこころの揺れ 森岡正芳
第三章 「揺れるたましい」と「死の欲動」――被災しなかった私の震災体験 中間玲子
第四章 心理療法における魂の揺れについて――分析心理学的考察
前田 正
第二部 人のこころと生活のゆらぎ
第一章 病名の衝撃 岸本寛史
第二章 こころと現実をつなぐファンタジー体験 ??橋幸治
第三章 アトラクターを超えて 廣瀬幸市
第四章 子どもとその家族――生きることと揺れること 荒屋昌弘
第三部 たましいのありか
第一章 宗教とたましい 木村佐枝子
第二章 自らの証を求めて 仁里文美
第三章 揺れながら生きる 古谷 学
第四章 自己〈セルフ〉元型の方程式と個人のこころ――ユング『アイオーン』をめぐるフォン・フランツの言葉から 名取琢自
第四部 からだの動きとこころの揺れ
第一章 トップアスリートの競技引退 中込四郎
第二章 アスリートのこころの揺れ――身体が語るこころ 鈴木 壯
第三章 アスリ-トヘのメンタルサポートと震災 土屋裕睦
第四章 反復し更新されるいのちの諸相――心理療法およびスポーツを主題に 坂中尚哉
第五章 内なる揺れるものの存在――ウルトラマラソンと千日回峰行、その静寂のなかから 長岡由紀子
終 章 揺れるこころと心理臨床――揺れる大地と自然のちから 中島登代子
内容説明
個人の「こころ/からだ」連関が、環境・文化的な体験へと広がり深まるとき、その共震は「たましいの揺れ」として、私たちに、歴史に、刻まれていく。その「揺れ」を“大震災”そして深層心理に照らして、競技アスリートのこころのケアも視野に、多方面から描き尽くす。
目次
揺れるたましい
第1部 大地の揺れとこころの揺れ
第2部 人のこころと生活のゆらぎ
第3部 たましいのありか
第4部 からだの動きとこころの揺れ
揺れるこころと心理臨床―揺れる大地と自然のちから
著者等紹介
山中康裕[ヤマナカヤスヒロ]
名古屋市立大学大学院医学研究科修了、医学博士。京都ヘルメス研究所所長・京都大学名誉教授。カウンセラー(河川救護士)。専門領域は、精神医学、精神療法、分析心理学、心理臨床学
中島登代子[ナカジマトヨコ]
日本体育大学大学院体育学研究科修士課程修了。浜松大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻教授。専門領域は、臨床心理学、夢分析、学校臨床心理学、臨床スポーツ心理学
森岡正芳[モリオカマサヨシ]
京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、博士(教育学)。神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授。専門領域は、臨床心理学、文化心理学、臨床ナラティヴアプローチ
前林清和[マエバヤシキヨカズ]
筑波大学大学院修士課程体育学研究科体育方法学専攻修了、博士(文学)。神戸学院大学人文学部・学際教育機構「防災・社会貢献ユニット」教授。専門領域は、社会貢献学、心身論、武道論、臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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