あいだと生命―臨床哲学論文集

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784422115382
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3011

出版社内容情報

日本の精神医学・精神病理学に比類なき足跡を残してきた著者の待望の論文集。「病むことと生きること」への深いまなざしが光る。

日本の精神医学・精神病理学に比類なき足跡を残してきた著者は、人間の生身の姿を丸ごととらえる現象学の立場から、こころの「病理」のみにとらわれずに人の生きざまの本質をつかむ「臨床哲学」という考え方を、十数年来、提言してきた。本書はそのそうした長年の思索が積み重なった集大成として編まれた。木村人間学の「病むことと生きること」への深いまなざしを凝縮させて抽出し、待望の論文集がここに成る。

             あいだと生命  目 次


 「序論」に代えて ―― 西田哲学と私の臨床哲学
   1 西田哲学への開眼
   2 ある離人症患者との出会い
   3 「あいだ」への着目
   4 統合失調症の「直観診断」
   5 ヴァイツゼカーの医学的人間学
   6 統合失調症の特徴的症状

一章 自他の「逆対応」
   1 統合失調症における自他関係の特異性
    2 安永浩の「パターン理論」
   3 長井真理の「つつぬけ体験」論
   4 ノエシスに先行するメタノエシス
   5 「生と死」の問題
   6 「生と死」「自と他」の「逆対応」

二章 物語としての生活史
   1 現象学的精神病理学が可能である条件 ―― 症状から成因的障害へ
   2 Personと自己
   3 生活史のストーリーとプロット
   4 生活史の未来先取性

三章 私と汝の病理

四章 生命・身体・自己 ―― 統合失調症の病理と西田哲学
   1 統合失調症とPersonの病理
   2 Personと身体化された自己
   3 生命と身体
   4 自己と身体

五章 中動態的自己の病理
   1 統合失調症者の過剰な内省と「コギト」
   2 コギトの自己性
   3 中動態における主体の在処
   4 統合失調症における中動態的自己の病理
   5 統合失調症の精神病理学へ向けて

六章 自己の「実像」と「虚像」
   1 はじめに
   2 症 例
   3 「存在する自己」と「思う自己」
   4 中動態的自己 ――「場所における感覚の自己触発」
   5 中動態/共通感覚/コモン・センスとその病理
   6 場所的自己の不成立

七章 自分が自分であるということ
   1 自分が自分であるということ
   2 What is it like to be a bat?
   3 統合失調症患者における自己意識の亢進と中動的自己

八章 あいだと生死の問題
   1 「水平のあいだ」と「垂直のあいだ」
   2 「生」と「死」から〈生〉と〈死〉へ
   3 「死の連帯性」と〈死〉の通底性――「あいだ」としての〈死〉



   あとがき

内容説明

患者が自己について物語る物語は、患者固有のもの、患者にとって主観的なものであると同時に、それを聞き取る精神科医固有のもの、精神科医にとっても主観的なものであるという意味で、いわば「二重の」一人称性、「二重の」主観性をおびている。精神医学的な診察においても、量子力学とよく似た「観測問題」を論じることができる、といってもよい。ストーリーからプロットが浮かびあがるdual personalityの場面で…そのプロットが生む未来へ開かれた推進力、ストーリーの内的な生命力。

目次

序論に代えて―西田哲学と私の臨床哲学
1章 自他の「逆対応」
2章 物語としての生活史
3章 私と汝の病理
4章 生命・身体・自己―統合失調症の病理と西田哲学
5章 中動態的自己の病理
6章 自己の「実像」と「虚像」
7章 自分が自分であるということ
8章 あいだと生死の問題

著者等紹介

木村敏[キムラビン]
1931年(昭和6年)生まれ。1955年京都大学医学部卒業。1961‐1963年ミュンヘン大学精神科に留学。1969‐1970年ハイデルベルク大学精神科客員講師。1974‐1986年名古屋市立大学医学部教授。1986‐1994年京都大学医学部教授。1992‐2001年日本精神病理学会理事長。1995‐2001年龍谷大学国際文化学部教授。2004‐2005年立命館大学文学部哲学科客員教授。現在、京都大学名誉教授。京都博愛会病院顧問。河合文化教育研究所主任研究員・所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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袖崎いたる

8
木村敏がなぜ生命論に向かうのかってことがわかる一冊。中動態の話もあるよ!2018/10/01

arisa

1
水平型の、のっぺりとした「時間」に沿って世の中は進んでいるような幻想があるうちはその予定調和性に安住して隠蔽されているが、やっぱりその単調さを凄まじい勢いでもって貫いていく垂直型の力動があるのだと思う。それは点であり直観であり身体であり共時性である。縦と横の軸が交わる瞬間のうち、横に於いて縦を知るのが岩田慶治のいう「アニミズム体験(意味の脱落)」であって、縦に於いて横を知るのは「ヘレンケラーのウォーター体験(意味の獲得)」だと思う。。 考えれば考えるほど、やっぱりお化けやユーレイは普通にいると思える。2023/04/06

tamioar

0
統合失調症は社会の病。2019/12/21

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